7インチ盤専門店雑記684「Fall Out」
The Policeのデビュー曲「Fall Out」です。もちろん1977年のオリジナル・リリース時の盤ではありません。79年のリイシュー盤です。時系列で追いますと、下記のようになります。
1977.05. シングル「Fall Out / Nothing Achieving」リリース
1978.04.07. シングル「Roxanne / Peanuts」リリース
1978.08.18. シングル「Can't Stand Losing You / Dead End Job」リリース
1978.11.17. アルバム「Outlandos d'Amour」リリース
1978.11.24. シングル「So Lonely / No Time This Time」リリース
1979.01. シングル「Roxanne / Peanuts」リイシュー
1979.06. シングル「Can't Stand Losing You / Dead End Job」リイシュー
1979.09.07. シングル「Message In A Bottle / Landlord」リリース
1979.10.05. アルバム「Reggatta de Blanc」リリース
1979.11. シングル「Fall Out / Nothing Achieving」リイシュー
↑ この1979年11月のリイシュー盤です。アルバム未収録ですから、結構貴重な盤だとは思います。なかなかにパンキッシュです。
また、アルバム等のデザインには警察官は登場しませんが、このシングルの裏ジャケにはポリスマンがおります。バンド名の由来等は明言してないと思いますが、ここに登場するスタイルで、やはり警察官の意味なんですね。夜警国家がどうのとか、難しく考えなくていいらしいです…。何の意味があるんだか…。
そして、メンバーですが、まだアンディ・サマーズがおりません。Henry Padovaniという人間がギターを弾いております。スティングが難色を示して辞めさせた人ですね。そのギタリストの人選よりも面白いと思うのが、ここではスチュワート・コープランドが上にいて、しかもドラムスとギターでクレジットされているんですよ。しかもプロデュースも彼なんですよ。スティングはベースとヴォーカルですね。力関係等がまだ明確ではない時期で、しょっちゅうスティングでスチュワート・コープランドが衝突していたということですが、バンド結成時はスチュワート・コープランドのバンドだったということなんですね。ちなみに、ポリスのマネージメントはスチュワートのお兄さんがやっておりましたが、彼はI.R.S.レコードを立ち上げたあのマイルス・コープランドなんですね。
「Fall Out」はバンドのデビュー曲ということで、選曲に関して当確1号でよろしいかとは思いますが、このクレジット・ネタ、人脈ネタだけでも当確扱いでよろしいのではないでしょうか。そもそも、3人とも結構な前歴の持ち主で、しかも実力のある連中ですから、衝突もするでしょうし、「ロクサーヌ」でいきなり売れたように言われますが、実は「ロクサーヌ」もリイシュー時にようやくヒットしたわけで、生みの苦しみ期はこのバンドにもあったということですね。
やはりポリスはアンディ・サマーズのテンション・コードのカッティングでないといけませんかね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?