7インチ盤専門店雑記205「ムーンチャイルド」
ムーンチャイルドっていう3人組のバンドをご存知でしょうか?日本にも同じ名前のバンドがあるようですが、あちらはムーンとチャイルドが別の単語でして、L.A.ベースの連中は一つの単語に繋がっている表記です。…日本のバンドは「Moon Child」で、L.A.のは「Moonchild」という意味です。まあ、10年選手ですが、知名度はイマイチか?やっていることはオルタナR&Bと言ったり、ネオ・ソウルと言ったりします。結構好きな音、好きな声です。
Amner Navranという女性ヴォーカルがいいんです。サックスやらフルートやらシンセもやるマルチな人です。残る2人もマルチな人たちでして、最近の人たちは器用だなあと思わさせられました。個人的にはマルチな人、好きです。他の楽器のことも分かっているほうが、アンサンブルを考えるときによろしいのではないか、という程度のはなしです。
ムーンチャイルドの最新盤は「Starfruit」という昨年リリースのものです。この盤の冒頭の曲「Tell Him」にレイラ・ハサウェイがフィーチャーされておりまして、これが非常にいい感じに鳴ります。レイラ・ハサウェイさんはお父さんほど思い入れがあるわけでもありませんが、意外にいいですね。YouTubeとかで少しあたってみるかなと考えてます。…アルバムを買ってみようかという前段階ですね。
まあ「Tell Him」がいいとか書いておりますが、アルバムを通して思い切り統一性のある音でして、どの曲がという話がし難いほどに曲の個性というものが薄いかもしれません。最近はサブスク、配信になってアルバムという概念が薄れたように言われますが、これはアルバムで聴く音楽ですね。曲単位で聴いたとき、「あれ、この曲だっけ?」とかいろいろ迷いみたいなものを伴って聴くことになりそうです。最近の人たち、例えばトム・ミッシュなんかもそうですが、最近の人ではないブルーイとジャイルス・ピーターソンのSTR4TAなんかも同じ印象を持ちますから、最近の音作りの傾向なのかもしれませんね。結構好きな世界です。
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