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7インチ盤専門店雑記127「ホレス・シルヴァー」

どうも、「ジャズ・ピアニストだと誰が好きか?」という質問が苦手です。ビル・エヴァンスは当然のように好きですが、キース・ジャレットだって好きな盤はいっぱいあります。ケニー・ドリューだってレッド・ガーランドだって、結構好きな盤があります。その一方で、曲単位で考えると、まず出てくるのがフィニアス・ニューボーン・ジュニアの「ハーレム・ブルース」かホレス・シルヴァーの「ブロウイン・ザ・ブルース・アウェイ」なんてのが先に出てきます。でも、この二人は他の曲が思い出せない程度に、あまり聴いてません。ダントツで当該曲が好きで、何か聴こうと思っても、他のものに手が伸びないんです。

ホレス・シルヴァーのこの曲は、このアルバムに収録されているテイクでないとアカンのです。アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズとしてやったテイクも有名ですが、あちらは全くそそられません。それだけ奇跡的にキマッた一発だったのかもしれません。演奏内容などで言語化して説明しようにも、上手くできない部分なんですが、ノリのよさとでも言いましょうか、勢いのよさと言うべきでしょうか。音楽はいい悪いではなく、好き嫌いという要素が多分にありますからね。…ホレス・シルヴァー、好きです。

この人に関しては、リアルタイムで聴いていた方と、ロック好きが後追いで聴いた場合で、随分違った聴こえ方をすると思うんです。自分の場合は彼の「ソング・フォー・マイ・ファザー」よりもスティーリー・ダンの「リキの電話番号」が先ですから、「へぇ、なるほど」という感興しかなく、「ブロウイン・ザ・ブルース・アウェイ」の方がはるかにいいように思ってしまったわけです。「シスター・セイディー」というもっと好きな曲もあるので、何とも捉え方がケース・バイ・ケースで違ってしまいます。こういう人は多いと思いますけどね。こういう古いものに対するオマージュは大好きです。

このスリーヴ・デザインは気に入りませんな


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