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7インチ盤専門店雑記620「FCA!35」

ピーター・フランプトンに関しては、大名盤「Frampton Comes Alive!」の前後しかしっかり追っておりませんでした。80年代以降は特に忘れていたようなものです。マネジメントとのゴタゴタで苦労のしたようですが、ウェンディ・ウォルドマンのバックアップをしていた音源などは耳にしておりましたが、MTVやベストヒットUSAで目にすることも全然ありませんでしたし、あったとしても76年時点の彼の姿ばかりでした。ビッグヒットが出ることは悪くはないのですが、あまりに象徴的な特大ヒットがあると、それしかOAに乗らなくなってしまうようなところも否めないので、ちょいと気の毒になってしまいます。

2012年にリリースされた「The Best of FCA!35 Tour」というCD3枚組を購入しました。DVDの「FCA!35 Tour : An Evening with Peter Frampton」は非常に評判がよく、映像にするか迷いましたが、とりあえず音を確認してからと買ったCDでした。3discなのに2000円しない激安価格だったんです。これが本当によくて、遡って80年代の音源も聴いてみるかと思い立ちましてね…。どういうわけか映像の方には行きませんでしたね。

1986年の「Premonition」まではリアルタイムで購入していたのですが、その後はリリースのペースも落ちていますし、新盤のニュースも届かなかったような印象です。ある程度のスパンで新盤はリリースしていたようですが、存在を知るに至りませんでした。やはり「FCA!35」で久々頑張ってツアーをやっているらしいという情報が入ってきて、何だか嬉しくなったんですよね。自分はもう狭心症で倒れた後で、思い切り生活のペースを落とさざるを得ず、音楽を聴く量まで制限せざるを得ませんでしたから、ウェブ通販で届けてもらえるCDなどが本当に有り難い外部との接点でした。

その後は一応捕捉しておりますが、購入したのは「Hummingbird In A Box」というバレエ用のアルバムだけです。まあ落ち着いてしまったなぁという印象もありますが、こういうかたちでギターを愛でていられることは羨ましくもありました。

ただ、この人、いい感じで年を取ったというか、いまだに楽しそうにギターを弾いている動画がYouTube等にアップされております。いずれもクオリティが高い印象の音で、見入ってしまう動画が多いことがまた嬉しいです。今さらですが、よほどギターが好きなんですね、この人。ギターを弾けることが楽しくて仕方がないような表情です。それから歌う動画では、声が変わってないということが微笑ましいですね。ギター・プレイよりもヴォーカルの方が記憶に焼きついているようです。

他にもコロナ禍中に制作した動画も、リモート・ライフを思い起こさせてちょいと悲しくなったりしますが、おじいちゃんになったピーター・フランプトンの今は悪くない印象です。ドゥービーズのメンバーだったっけ?とニヤけてしまうリモート・セッションも、「そら来た!」という顔がいいんです。

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