清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : スタッフさんは…
ジンジャーのスタッフとして手伝ってくれているのは、今現在声優さんが3人とモデル兼ダンスの先生というのが1人、合計4名なのですが、別に意図して集めたわけではなくて、集まってきた人たちです。数年前は育児が一段落したお母さんが中心になってまわしていた時期もありました。ただお母さんもゴスペルを歌う人だったり、娘ちゃんがモデルみたいなことをやっていたり、…どうしてもそういった人材が働きやすい職場のようです。
さてその声優さんのお一人と「最近声優さんの訃報が多いね」という話になりましたところ、「第一世代の先輩諸氏はもういい御年ですから」と言われましてね。「ああ、そういうものなのか」とようやく気付きました。日本のテレビは1953年2月に放送開始、今年で70年ということになるんですね。
声優という職業はラジオドラマもあったでしょうから、もっと昔から存在したのでしょうが、視覚メディアが出てきて初めて「俳優」に対する「声優」という概念が出てきますからね。テレビでは、アニメよりも前に影絵的なシルエット劇が最初で、続いて人形劇が始まるわけですが、まあ着ぐるみ的な「おかあさんといっしょ」の中の「ブーフーウー」とかは大山のぶ代さんとか黒柳徹子さんとかがやっていたんでしたっけ。「ブーフーウー」は私が生まれた1960年放送開始ということを何となく知識として持っています。他にも「チロリン村とくるみの木」や「ひょっこりひょうたん島」なんてのは観ましたから憶えていますね。チロリン村は1956年放送開始、ひょっこりひょうたん島は1964年開始ということです。チロリン村の方が随分古いんですね。
あまり詳しいことも書けませんが、うちのお店にいらっしゃるのは、アニメの声優さんではなくて、海外ドラマとかの吹き替えの方の人たちなんです。海外のドラマや映画の吹き替えの歴史もちゃんと整理すればサブカル近現代史の一ジャンルとして成立するどころか、かなり面白いものでしょうから、きっちり押さえておきたいものです。ただ、ウェブの情報量が多すぎてうまく整理するには時間がかかりそうです。でもやはり業界の人たちはいろいろ面白い情報を持っているので、お客さんが少ないときに話していると面白いのなんの。
昨今、ミュージシャンの訃報が多くて悲しいおもいをしておりましたが、自分を構成してくれたような文化人がいろいろな分野で高齢化しているということでもあるんですね。サブカルを含めた文化的な情報を整理して次世代に受け継いでいくような活動は、やはり時間との戦いになってきていますね。