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7インチ盤専門店雑記390「AB'S」

芳野藤丸と松下誠という日本ではトップクラスのギタリスト2人を擁するAB'Sです。リズム隊はスペクトラムというのも今考えると、なかなかに面白いメンツかもしれません。1983年1月リリースのファースト・アルバムが大好きで、随分聴きました。シングル・カットされた「Girl」とか「Deja Vu」とか色褪せない名曲かと思います。音的にはShogunをフュージョン寄りにして、エコーを深めにかけてちょいとドリーミーなテイストにしたようなところでしょうか。時代の音とでも申しましょうかね。濱田金吾とAB'Sが好きな方、多かったのではないでしょうか。私も好きでした。

1984年1月リリースのセカンド・アルバムは英国録音で、英国でも人気だったとか言われておりました。そのセカンドからのシングルが「Japanese Punkish Girl」でして、これもなかなかの名曲です。7インチ盤を見つけられたのはラッキーですね。

この曲はベスト盤に収録されていないことが、面白いというか不思議なんですけど。せっかく英国録音して英国でもウケたという曲なんですけどねぇ。何でベスト盤には入れないんですかね?権利関係か何かあるんですかね?

…と、ここまで書いてきて思い出したのですが、LPの方は2枚目が手に入らなくて苦労したんです。1枚目は先日も一枚売れましたが、予備も持っている状態でした。3枚目もあります。でも2枚目がどうしても手に入らなかったんです。リリース当時、相当頑張って探したのですがダメでした。そのまま時間が経ってしまい、結局安く売られていたCDで聴いたんです。最近オークション・サイトなどを見ていて気が付いたのですが、1枚目がもの凄いお値段になっていて、2枚目はわりと普通のお値段なんですね。…入手困難だったのは2枚目のほうなんですけどねぇ…。

そうなると、個人的にはこの7インチ盤は非常に貴重なものになるのですが、そんなことを言っていてはレコ屋はやってられませんから、売りボックスに入れておきますが、値札はそれなりに、ということになりそうです。

最近、お店にあるLPはBGM用だの販売用だのと言わず、イベントで使うなどの事情がない限り、お売りしております。元々一部のLPは求められれば売ることもありましたが、もう頑張って抱えていてもしょうがないなという考えが強くなり、欲しいという方にはお譲りしているんです。…お取り置きも対応しております。

そうしたときに、AB'Sは逆転現象が起きそうですね。LPは極普通のお値段でお譲りしておりますから、7インチ・シングルの方がかなり高額の値札が付くことになりますね…。どうなんですかね?まあ、キング・クリムゾンとかレッド・ツェッペリンのMONO盤とか、LPよりはるかに高額の7インチ盤は元々存在しますが、AB'Sがそうなりますか…。


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