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7インチ盤専門店雑記674「E.T.?」

1980年代の代表的な名画にスティーブン・スピルバーグ監督の「E.T.」があります。80年代のハリウッド映画はロックのオムニバス的なサントラ盤が多く、イベントではどれをかけるか悩ましいのですが、結局「フットルース」や「トップガン」あたりに頼ることになります。

今回は少し趣向を変えようといろいろ引っ張り出してきて、あれがいい、これがいいと確信犯的に悩んでおります。…しかめっ面してやっておりますが、選曲とかイベントの構成を練るのって、楽しい作業なんですよ。

今回は「E.T.」でも、サントラ盤ではなくて、ヘッダー写真のオーディオブックの方を聴いてみようと思います。この盤、ナレーションがマイケル・ジャクソンなんです。ボックス仕様ですが、LP1枚とポスターとブックレットが入っているだけです。当時少しは騒がれたような記憶がありますが、もう忘れ去られてしまったものですかね。1982年のクリスマス・シーズンに公開された映画ですよね。要は大名盤「スリラー」リリースと同じタイミングなんですよ。よく引き受けましたね。

リリースは1983年になっておりますからタイムラグはあると思いますが、「スリラー」がロングラン・ヒットになりますから、ヒマじゃあなかったと思います。映像制作だって、自分が思い切り関わった人ですからねぇ…。

そしてここにはオリジナル楽曲も一つ入っているんです。「Someone In The Dark」というバラードです。シングル・カットされた形跡はありません。結構貴重なものではないでしょうか…。実は相場を調べると2万円近くしておりまして、果たしてイベントで紹介すべきかどうか迷ってしまいます。欲しいと言われた場合、おいくらにしますか?

まあ、実を言うと、「スリラー」のスペシャル・エディションにはボーナス・トラックとして収録されているんですけどね。

そもそも、オーディオブックというメディアですが、今でも健在ですよね。視覚障害者には本当に有り難いものです。図書館では絵本の読み聞かせ会をやっておりますが、あれもいいですよね。前職のとき、子どもたちが集中して聞き入っている様を感心しながら眺めておりました。公立図書館ではリクエストがあれば、読み聞かせテープを作る事業もやっていたりします。仕事で関わるまで存在すら知りませんでしたが、良い事業だと思います。

今の時代、スマホで検索すれば、動画付きで何でも見聞きできるわけですが、オーディオブックの価値というものは相変わらずあると思うんです。こういったメディアを聴くことで養われる想像力は計り知れないものですよね。学校とかでも、もっと活用すべきだと思うんですけどね。何だか最近、相手の迷惑を考えないで発言したり行動する人間が多くなった気がするのは私だけでしょうか。

ところで、「Someone In The Dark」という曲、「E.T.」のサントラに入れるのと「スリラー」のボーナス・トラックにするのでは、意味が違ってくるような気もしますが、これでいいんですかね?…いいわけないですよね。

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