清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : 一喜一憂
アメリカの大統領選は嬉しくない結果となってしまいました。世界中で右傾化が進み、その結果とばかりは言えませんが各地で戦争は絶えず、いろいろよくない方向へ行っているようにしか思えません。また分断を加速するアメリカの大統領が何してくれるやらと不安になってしまいます。徹底したアメリカ・ファーストの視点で、関税アップやら不法移民の排斥やら推し進めるんですかね…。
まあそういう政策的な部分は日本への影響もハッキリしないことですし、カフェのオヤジ視点でどうのと言ったところで戯言以外の何ものでもないとは思いますが、とにかく人間的に嫌いなんですよねぇ、あの人。あれほど嫌悪感を覚える人間も珍しいですが、過去に有罪判決を受けている人間を自国の大統領に選出する感覚も理解に苦しむんですけどねぇ…。バイデンの実績が日本人が見るよりも酷かったということなんですかねぇ…。オバマ大統領時代は、彼のスピーチ集を買って読んだり、翻訳して遊んだりしたものですが、この落差に目眩がしそうです。
最近もう一つ気になることがあって、ドジャースがワールド・シリーズも制覇して世界一になったわけですが、その後のインタビューで、ドジャースの選手が負けたヤンキースをボロクソ言っているのがニュースサイト等に掲載されているんです。これに関して凄く違和感を覚えたわけなんです。日本人的な感覚からすると、敗者を悪く言う文化そのものがないという気がするんですけどねぇ…。単に聞いた人がどう感じるか、よく考えずに発言しているだけなんですかねぇ…。
実のところ、カフェなんぞやっていると、ほぼ毎日外国人と接するわけなんです。異文化に接する機会は思いのほか多いんです。まあ、カフェでリラックスして楽しむということに関しては、日本人よりも遥かに上手いなと思うわけです。…緊張して食事をされている方も多い日本人が独特なのかも知れませんが、楽しむことが上手いと感じるのは圧倒的に外国人ですねぇ…。以前はお行儀の悪い外国人観光客に困ったこともありましたが、最近はマナーよくしろと観光ガイド的なものに書いてあるのか、お行儀の悪い人は減りましたねぇ…。それでも楽しんでいらっしゃるのが伝わってきますから、大きな違いなのでしょう。
また為替の問題もありますが、物価の違いは予想以上のようで、これに関しては、日本は本当にまずい状況になっているなと思いますよ。ウチなんぞ常連さんからも安いと言われる価格設定ですが、外国人には驚きの安さみたいですからねぇ…。アメリカではマクドナルドで一回食べると3000円近い出費と言われるので、ドリンクを付けてもマクドナルドの半分程度…、そう考えると喜んでいただけるわけですよねぇ…。まあコンサートのチケットのお値段も一桁ゼロが多いようですし、ホント驚かされる状況です。
そういえば、ドジャース対ヤンキースのワールド・シリーズのバックネット裏のお席が何百万円という話でしたが、どうりでVIPばかり映り込むわけですね。気安くスポーツ観戦が趣味などと言えない世界なんですよね。選手のギャラも巨額なわけですからねぇ…、巨大マネーが動く世界なんですね。あれだけ多くの観客がユニフォームを着て観戦しているわけで、そういったグッズの売上高も凄いことになっているんですかね。まあ少額の売上高に日々一喜一憂しているカフェのオーナーには刺激的な話です。
先日、公務員を40歳で辞めて落語家になったという方がお食事にいらっしゃいました。以前中央エフエムで私の番組のディレクターをやっていただいたK氏のご紹介だということでして、実に有り難いことです。少しお話をすることもできましたが、まあ、やめ公どうし、人生一回きり、やりたいことはやり尽くすという話です。
傍からは珍しく思われるのでしょうか。安定した収入のある役人を辞めてという話ですからねぇ…。私の場合は54歳でしたからさほどの痛みは伴いませんが、40歳というのは、ずいぶん勇気ある行動ですよねぇ…。要は弟子入りして…という話ですから、収入面では大きくヘコむわけですよね。家族の理解とかの話ですかねぇ…。「役人辞めて音楽を聴かせるカフェをやっている物好きがいるぞ」という実例を見てこいというヤツですね。人生を謳歌している姿を見て勇気づけようというところですかね。…激混みランチタイムにいらっしゃいましたから、驚かれたことでしょう。「人生の楽園とは違う…」みたいな光景ですからね。
昨晩、横須賀からいらっしゃったDJさんが数枚レコードを買って行かれたのですが、ご近所のDJ夫婦の口コミで「面白い盤があるぞ」と言われてきたとか…。ダンナさんに電話して「※※※の「※※※※※※」があるんだけど買うか?」とご相談していらっしゃいました。…ああ、ここにも人生を楽しんでいらっしゃる方が…、音楽の楽しみ方はいろいろですよねぇ…。
ここ数日、いろいろ考えさせられることが多く、気分が上がったり下がったり、落ち着いた老後とはかけ離れた日々に苦笑いです。まあ、一喜一憂もアリではないでしょうか。