7インチ盤専門店雑記259「イン・ア・センチメンタル・ムード」
昨日の雑記でシドニー・ベシェについて書いたのですが、追記したブラッセル万博に針を下ろし、ヴィック・ディッケンソンのトロンボーンをフィーチャーした「イン・ア・センチメンタル・ムード」を耳にして、久々に「デューク・エリントンとジョン・コルトレーン」を聴きたくなってしまいました。
1935年、デューク・エリントンが母親の死を悲しんで書いた追悼曲ですが、しっかりジャズのスタンダードとなりました。いろいろなアーティストが演ってますから、昔のミュージカルの曲かなと思っておりました。ところが、前記「エリントンとコルトレーン」で作者が再演したものがあまりに素晴らしくて、「どういうこと?」と思い、調べてみて、この曲の背景を知るに至りました。
店を始めるにあたり、持ち込むレコードを選んだ際、真っ先に箱に詰めた一枚です。実は店で鳴らす用に予備で新品未開封盤が買ってあったものの一枚でした。…好きなんですよね、「エリントンとコルトレーン」。
ジャズ・スタンダードだと言っておきながら、誰の演奏がいいかなどということを考えると出てきませんが、まあ、ソニー・ロリンズ・アンド・ザ・モダン・ジャズ・カルテットくらいでしょうか。むしろジャズ系ではない、ドクター・ジョンやチャーリー・ワッツのテイクなどが出てきてしまいます。面白いところでは、ビリー・ジョエルが映画「プリティ・リーグ」のサントラで歌っているテイクもありましたね…。ジャズじゃないじゃんというのばっかし。…でも、いいんだな、これが。