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7インチ盤専門店雑記157「グリン」

グリンの「ディレクション」と言われて、「オッ!」とくる方は相当の音楽通、…ということになるとは思います。ニルス・ロフグレンはブルース・スプリングスティーンのE・ストリート・バンドのメンバーですが、そのまえはニール・ヤングのバックアップをするクレイジー・ホースのギタリストだったわけですね。その彼が、クレイジー・ホースの前にやっていたバンドがグリンなんですが、この曲のスリーヴにはゲストとして「ニール・ヤング&クレイジー・ホース」と書かれていて、何とも微妙な時期の盤というわけです。

結局グリンとして活動していた時にニール・ヤングと知り合い、彼がカリフォルニアに呼び寄せたということがウィキペディアなどには書かれているわけですが、数か月間ローレル・キャニオンにあるニール・ヤングの持ち家に住みこんで活動を続けていたものの、クレイジー・ホースに吸収されて自然消滅してしまうんですけどね。ドラマーはボブ・バーべリッチで、後々まで活動していますし、ベーシストのボブ・ゴードンという人物はコロムビア・レコードのA&Rになってしまうんですけどね。何気に実力はある人たちだったようなんですけどね。売れなかったんですね。残念ですねぇ。

キャシー・マクドナルドの「精神病棟」にモントローズ結成前のロニー・モントローズや、ジャーニー結成前のニール・ショーンが参加していることが面白くて、あちこちで紹介しているんですけど、そこにニルス・ロフグレンもおりましてな。「何や知らんけど、売れる前のすんごいメンツで作っとるな」となっておりまして、ニルス・ロフグレンも何気に気になるギタリストです。

あ、ちなみに、キャシー・マクドナルドはジャニス・ジョプリン亡き後のビッグ・ブラザー・&ホールディング・カンパニーのヴォーカルでして、ローリング・ストーンズの「メイン・ストリートのならず者」で歌っていたりする、知る人ぞ知る実力派でございます。「精神病棟」があらためて凄いアルバムだなぁという思いもさることながら、グリンがもう少し売れてもよかったような気がして、気の毒になってしまうんですけどね…。やっぱり売れてなんぼの世界なんですかね。






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