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7インチ盤専門店雑記602「ストーンズのコンピレーション」

何故今さらこの連中の楽曲が好きなのか考えてしまうことがありまして、以前にも増してよく聴いております。特別にミック・ジャガーやキース・リチャーズといったキャラに惹かれるわけでなし、楽曲だとは思います。ミック・テイラーがいた黄金期の音源は当然ながらが好きですが、そこではなくて60年代の古い曲ばかり聴いているんです。

また自分はやはりアルバム志向が強くはないようで、シングル曲中心に楽しむことになります。7インチ盤をとっかえひっかえ聴くこともないわけではありませんが、やはりベスト盤にご登場願うことが多くなります。

ランチタイムは ↑ こういった「Singles Collection」などという重宝なものもありまして、一気聴きできますが、丼もので全部盛りがベストかというとそうとも限らないわけで、特にアナログサウンドを求めている限り、アナログ盤のグレイテスト・ヒッツやらを引っ張り出して来ることにもなります。

昔々、「ストーンズのコピーをやるので手伝え」と言われ、とにかく聴いておきたくて買った盤などというものがいろいろありまして、これが今さらに面白んです。「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」と「サティスファクション」が一枚に入っているものを探したりしたわけです。ストーンズの10曲なんて、今選曲しろと言われたら悩みますが、こういったベスト盤のベタな選曲は考えるネタにはなります。

「Heartbreakers 14 Love Ballads」などというバラード集もありました。こういうコンセプト盤は重宝するでしょう。ところがこいつ、まさかまさかの「She's A Rainbow」が入ってないんですね。自分がイチバン好きなバラード曲が入ってないわけで、持ってはいるものの針を下ろしたことがありますかねぇ…?

「Oldies But Goodies」というコンピレーションもあります。でもこれはコンセプトがあるようでなさそうですね。古臭いぞと言われているようで、愛情が感じられないというヤツです。まあ定価1300円のシリーズものの一枚ですから…。

いっそのこと、「Film Collection」みたいなコンセプチュアルな方が面白いとは思います。それでもこういった盤は当然ながらが制約も大きいわけで、ベスト・セレクションとは違います。このジャケット・デザインは好きですけどね。

そういう意味では、「ギャザーズ・ノー・モス」という2枚組は日本独自企画ですが、シングル・オンリーすなわちアルバム未収録曲はすべて捕捉したうえでのベスト盤なので、これは重宝します。面白いコンセプトではありませんけどね。

米国編集の「Flowers」というサイケなジャケットのコンピレーションは有名ですね。これは米国にしてみれば未発表曲が7曲含まれているというものでしたが、英日にとっては3曲のみでした。でも貴重は貴重なんですね。

加えて「Metamorphosis」はデッカ在籍時の未発表音源集ですが、これは必携マスト・アイテムですね。如何せんジミー・ペイジがギターやらベースやらを弾いている曲が4曲ほど収録されております。その他クレジット・オタクには堪らない貴重音源集です。ブライアン・ジョーンズとミック・テイラーが同じレコードのジャケットに写っている希少さもありますかね。

結果的に究極コンピはこれと言われる「Get Stoned」、あまり面白味がないんですが、無難は無難、でもジャケットも含め、好きかと言われるとそうでもない…。

70年代の音源だとこの3枚で十分かと思われますが、70年代は別の機会にしましょうかね…。

何だかんだ言って、いろいろあるわけですが、とにかく何枚でコンプリートか見えない世界です。「Flowers」の内袋、カンパニー・スリーヴにいろいろ載っているんですけど、見たことないような盤が何枚もあります。契約のゴタゴタとかよくものの本に書かれておりますが、レコード会社がやっていることが相当酷い気もします。

こちらとしては年代的な括りも重要で、ジャケット・デザインに当時の空気感が漂っているかどうかも重要な要素かと考えます。個人的には選曲がイマイチでも、 ↓ こういったジャケット・デザインに惹かれますね。

結果的にどういう曲がいいではなく、ジャケット・デザインに逃げて終わりという締まらない話でした。

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