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清澄白河カフェのキッチンから見る風景 : 勉強中

ウチの150円均一のボックスから面白い盤を見つけてしまいました。ベルト・ケンプフェルト楽団の「愛の誓い Till」という7インチ・シングルです。「ドイツ人、詳しくない…」ということで、ほとんどスルーしておりました。それでも何だか気になるというか、どこかで聞いたことある名前だなと思いつつ、この盤の存在すら忘れておりました。いつぞやの、古い盤がエラくいい状態でごっそりやってきたセット・オークションに含まれていたものと思われます。

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そして、自宅のベッドで「ビルボードNo.1ソングス」の資料本を読んでいて、「おや、この名前は…???」というところで、ようやく繋がりました。ベルト・ケンプフェルト楽団の「星空のブルース Wonderland By Night」という曲が、1960年1月にビルボードでNo.1になっておりますな。タイミング的には前年11月から6週連続で1位に居座っていたエルヴィス・プレスリーの「今夜はひとりかい? Are You Lonesome To-night?」を1位から下した曲ですね。凄いです。この曲、懐かしのニッポン放送「P盤アワー」のテーマソングですな。

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それでもねぇ、…何か物足りないんですよ。…情報が。これだけで憶えていた名前じゃないという気がしてきたんです。そこで諦めてググってみましたところ、…出てきましたよ。最近は情報があまり正確ではないという印象が強くなってしまい、Wikipediaに即頼るようなことはしてないんです。できる限り、手持ちの資料なりで調べて、どうしても物足りないときはググるというスタンスです。合わせて「現物主義」ということで、極力現物のライナーノーツの情報を重視する方針です。

そして、ベルト・ケンプフェルトに関しては、Wikipediaでしっかり出てきました。ハンブルク時代のビートルズをプロデュースした人だったんですね。ポリドール・セッションと言われるトニー・シェリダンと一緒にやった「マイ・ボニー」とかの極初期の音源ですね。…これでしたか。意外に貴重な盤が一月以上、均一価格のボックスに入っていたわけですね。ま、誰も気が付かなくても無理はないかも知れませんけどね。

でも、ガチのビートルズ・ファンはこの辺までは普通にたどり着くでしょうからね。少しはまともな値札を付けておかないとバカにされちゃいます。…あぶね~。ちなみに、ベルト・ケンプフェルトの「愛の誓い」のライナーノーツ、当然ながらビートルズに関しては一言も触れておりません。そこが嬉しかったりします。

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それにしても、やはり気にはなりますな。終戦から15年しか経っていない時期のNo.1ですからね。敗戦国ドイツの楽曲がNo.1になるには少々早すぎる気もします。1963年6月には坂本九の「Sukiyaki」がNo.1になりますが、まだそれよりも大分前です。この曲がNo.1になった2ヵ月後に私高山が生まれております。時代考証としてはどうでもいい情報ですが、自分が生まれた時代がどうだったのかということを考えるときには参考になります。

ついでに情報を見て行きますと、主なヒット曲の中にいろいろあるではないですか。まず気になったのは、…ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスの「マルタ島の砂 The Maltese Melody」の作者なんですね。A&MのA、ハーブ・アルパートは大好きなアーティストです。大ヒット曲「Rise」はマイ・フェイバリット100には入りますね。最近お世話になっている中央エフエムの音楽番組「東京音楽放送局」では「ビター・スウィート・サンバ」をレゲエ・アレンジにしたものをテーマソングに使っておりますが、そうオールナイト日本のあのテーマソングがハーブ・アルパートとティファナ・ブラスなわけですな。…「金麦のCMでお馴染みの」と言った方がいいかもですね。

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ティファナ・ブラス時代は、笑点のテーマソングっぽい曲が多く、手放しで好きと言うわけではありませんが、そういった部分も含め、印象的なメロディを持っていますからね。やはり好きです。ビートルズ関連の小ネタですが、ビートルズもカヴァーしたミュージカル楽曲「密の味 A Taste Of Honey」に関しては、1965年にハーブ・アルパートの方が大ヒットさせており、グラミー賞最優秀レコード賞を獲得しておりますな。

もう一つ、ベルト・ケンプフェルトの楽曲に、ナット・キング・コールが大ヒットさせた人気曲「L・O・V・E」がありますね。この盤の7インチ盤は同じオークションで落としたものだったか、均一価格のボックスに入れてあったので売れてしまいました。…残念。一緒にとっておいて、トークイベントで使うとかすれば良かったかもですね。

古い曲に関しては、やはり年齢的に限界があります。オールディーズもそれなりに聴いてきましたから好きな曲もあります。でも自分の場合、1970年頃、10歳の頃から聴き始めていますので、60年代のヒット曲は全て遡りで勉強したものばかりです。思うに、アルバム志向が強くなる1970年代と違って、7インチ盤がもっと存在価値を持っていた1960年代やそれ以前の古い音楽は、やはり当時の主要メディアである7インチ盤で聴きたいではありませんか。7インチ盤専門店オーナー、少々若過ぎですから、ぼちぼち勉強中ということでお願いいたします。

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