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7インチ盤専門店雑記545「記憶を辿る旅4」

ニュー・ソウルという言い方は明確な定義がないものらしいですが、私にブラック・ミュージックのイベントをやらせるとニュー・ソウル中心になってしまいます。とにかく知的なオーラが音楽から立ち上っていたロバータ・フラックが大好きでした。そしてみんな大好きダニー・ハサウェイにマーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールド、…カフェでリクエストが入るアーティストのかなり上位を占める人たちです。

ニュー・ソウルというものを最初から理解できていたわけではなく、純粋に曲が好きで聴き始めたわけで、個人的には名曲の宝庫だと思います。…そもそも当時はそんな呼び方してなかったですよね。また声高に人種差別撤廃を叫ぶことを非難する気は毛頭ございません。でも、ロバータ・フラックがさり気なく、静かにボブ・ディランをカヴァーしているスタンスに心奪われるわけです。映像では白人による既成の価値観と闘っているようにも感じますけどね…。凄い人です。

でもね~、どうしてもロバータ・フラックというと、ネスカフェなんですよ。申し訳ありませんが、こればかりは繰り返し聞かされて刷り込まれてしまいましたから、もう絶対に変えようがないほど強烈に印象づけられてしまいました。ロバータ・フラックといえば、「キリング・ミー・ソフトリー〜」でもなくて、やはり「ネスカフェ」なんです。子供の頃の記憶を辿る旅ってそういうものかもしれません。

ついでに申しますが、小柳ルミ子と言えば「わたしの城下町」でもなければ「瀬戸の花嫁」でもなくて、「ヤクルトジョア」なんです。誰が何と言おうと「ヤクルトジョア」なんです。

あー、こんなの聴いちゃったから、せっかくブラック漬けにして、自分なりに気分を盛り上げて行こうとしていたんですけどねぇ…。ダメだコリャ、もうCMソングしか出てこないや…。

あかん、CMソング特集やりたくなってきた…。

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