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7インチ盤専門店雑記640「ロバート・パーマーはお好き?」

ヘッダー写真はロバート・パーマーの7thソロ・アルバム、1983年リリースの「Pride」です。英国37位、米国112位、日本では…私の周辺では、マッタク話題に上らないアルバムです。「Some Guys Have All The Luck」のヒットの後のタイミングで、シングル・カットはまずタイトル・チューンが不発、2ndシングル「You Are In My System」英国53位、米国33位です。3rdの「You Can Have It」は英国66位、米国はチャート・インしませんでした。英国国内だけで見ると、そこそこに売れたアルバムなんですけどね。次作アルバム「Riptide」が英国5位、米国8位の大ヒットなので、遡ってこの盤の影が薄れたというのは今更に感じます。

そもそもこの人は米国で売れる要素があったのでしょうか?ローウェル・ジョージのコネクションを介して、ミーターズをバックにつけたファンキーな演奏が高く評価されるファースト・アルバム「Sneakin' Sally Through The Alley」は米国107位、英国ではチャート・インしませんでした。英国人にとって、米国市場が魅力的なのは重々承知しておりますが、米国で売れるというのは簡単なことではないのでしょう。79年の「Secrets」は英国54位、米国19位、「Riptide」の次、88年の「Heavy Nova」は英国17位、米国13位、少しは売れたアルバムもあるわけですが、「Riptide」も含め、本来の彼のやりたかったことなのかは知りようもありません。…それでもその辺りが好きなんですけどね。

加えて、1980年代のヒット曲となると、シングルやアルバムがどれだけ売れたかという数字と、MTVやベストヒットUSAなどでMVがオンエアされた回数のアンバランスが気になります。「Addicted To Love」はあれだけTVから流れておきながら、No.1ではないことに驚かされます。…加えて、ネクタイ締めてロックすることにアメリカ人がどう反応したかですけど、違和感は覚えていたのではないでしょうか。

個人的には大好きな曲がいくつかありまして、やはり「Addicted To Love」ですよね。これはアナログレコードでもいい音で鳴らしたい曲です。アルバムも12インチも7インチもありますが、…唯一気になるのは、やはりMVで観たいと思ってしまうもので、アナログレコードの出番は少なかったりします。

やはりあの無表情なお姐さんたちがいいですね。ペプシコーラ絡みも含めて、一連のMVは大好きです。

「Maybe It's Live」というライヴ盤も大好きな一枚です。これは賛否あるというか、同意していただける方に会ったことがありません。…それにしても、わけの分からないジャケットです。

アルバムでは79年の「Secrets」も大好きな盤です。25周年記念盤も頑張って取り寄せました。ここに収録されている「Jealous」という曲で彼が好きになり、同系列の曲を求めて聴き続けているので、私はニュー・オリンズ・ファンクの演奏も、ソウルフルなヴォーカルも、彼には求めておりませんでした 。…結果として、パワー・ステーションも大好きなわけです。

まあ、好きなバラードもあるんですけどね。基本的にノリのいい英国オヤジのヴェリー・イングリッシュなジョークと捉えております。

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