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7インチ盤専門店雑記701「キャット・フード」

先般「Starless And Bible Black」について書いたとき、「嗚呼、いかん、いかん。今クリムゾンやらジョン・ウェットンを聴き込んでいる暇はありませんでした。…いかんですよ、いかん。」などと書いておりましたが、しっかりキング・クリムゾンを聴いております。まあ流しっ放しにできる範囲でということですけどね。

でもやっぱり、いっぱい聴いてきたバンドの一つではあります。聴けば次から次へと記憶が蘇ってきます。音楽は記憶とリンクしているものが多いので仕方ありません。そして、音楽の側から見た関連性ではなく、記憶の側からの関連性で、「次にあれを聴きたい」という衝動が出てくることもあります。…まあ、キング・クリムゾンを続けて聴いているのは、「noteでどこまで書いたっけ?」という程度に疑問やら混乱やらがあってのことですけどね。

ヘッダー写真は2019年にリリースされたキング・クリムゾンの「Cat Food」の10インチ・シングルです。何故に今更、1970年リリースのセカンド・アルバム「ポセイドンのめざめ」収録曲がシングルでリリースされるのやらと不思議に思わなくもなかったのですが、まあキング・クリムゾンの音源はリリースされれば買います…。

初期のキング・クリムゾンは5枚のシングルがあります。69年にファースト・アルバムから「The Court Of The Crimson King」、70年にセカンド・アルバムから「Cat Food」、73年に5thアルバム「Larks’Tongues In Aspic」から「Easy Money」、74年6thアルバム「Starless And Bible Black」から「Night Watch」、そして76年のベスト盤「A Young Person’s Guide To King Crimson」から「Epitaph」という5枚ですが、まあ手に入るものではありません。ン万円の世界です。2枚は売りボックスに入っておりますが、それなりのお値段です。そして「Cat Food」が2019年に10インチ・シングルでリカットされたわけです。

まあ、ロバート・フリップ翁のやることの理由は考えない方がよろしいかと思いますが、ヘンなの…というところです。

そもそも、プログレッシヴ・ロックとシングルは相性がよろしくないということは繰り返し書いておりますが、長尺曲多めの世界で何故シングル・カットするかという理由ですが、リスナーをアルバム購入に導くためという理由もおありでしょうし、ヒット・チャートで上位を狙うというのは…なさそうですがねぇ。レコード会社との契約やら取り決めとかでシングル・カットしなければいけないとなったとき、短めの曲を「ホイ、コレ」と指定しただけという気もしますしねぇ。最もポピュラーな曲を選んでいるかというとそうでもない気もしますからねぇ。

そもそも長尺曲を編集してシングルにするということもやってませんからねぇ。ハードロックの方は結構凄いエディットがありますよね…。ディープ・パープルとか、ディープ・パープルとか、ディープ・パープルとか…。キング・クリムゾンの場合、「エピタフ」だって45回転のまま7インチ盤に9分の曲を突っ込んでありますからねぇ…。編集するという努力を拒否してますよね、完全に。そのB面は「21世紀の精神異常者」、こちらも冒頭のSE以外編集しておりませんからね。45回転ですからね…。

ヘッダー写真の「キャット・フード」まだ未開封なんです。聴きたい気もしますけどねぇ…。やめときますかねぇ…。既に猛烈なお値段になっておりますからねぇ…。





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