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7インチ盤専門店雑記069「エノラ・ゲイの悲劇」
「エノラ・ゲイの悲劇 Enola Gay」オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク Orchestral Manoeuvres In The Dark (1980)
1980年時点で「エノラ・ゲイ」です。ヴェトナムの傷が癒えたかどうかとかいうことではなく、この時期に戦争の愚かしさにこういうかたちでメッセージを発した、英国エレ・ポップ・デュオの感性に拍手です。
エノラ・ゲイは広島にリトルボーイを投下したB29の愛称ですが、英国内では既に忘れられていた名前のようですが、何故この時期にというと、英国内に米国の核弾頭ミサイル配備を決めたタイミングなんですね。鉄女サッチャーを揶揄するロック・チューンが多いのもこの時期ですね。
この曲のメロディは大好きです。音的には70sから80sへの過渡期とでも申しましょうか、80sとは言い難いテイストです。相変わらず、ラジオ番組の準備で80sの空気感をまとった曲を探しているのですが、明るいだけではない陰の要素を孕んだ曲も欲しいなということで辿り着きましたが、ちょいと早すぎて80sテイスト薄めです。悩ましいところですが、The Clashあたりにご登場願うしかないですかね?…ひねりが足りないような気もしますね。
とにかく番組の傾向というか、テイストとして、「反戦歌特集」とかってちょいと違うかなと思うわけです。ひたすら音楽狂のような番組でありながら、時々反戦的なメッセージを散りばめているようなあたりが望ましいんじゃないですかね。社会情勢とかみて、頻度を変えるようなことができれば言うことなしですが、2ヵ月先あたりの収録をしますから、そこは難しいんですけどね。