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ツンドク?読んどく ⑲
「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」「「エッグマン 辻仁成」 2021/09/02
9月、読書記録2冊。
千野境子さんの「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」を読む。
予約待ちの人気最新著書。
やさしくわかりやすい文章ですんなり読める。
千野境子さんの講演をオンライン受講しているような感じ。
江戸時代の鎖国の世を生きた画狂・北斎の一生がコンパクトにまとめられている。小布施に行きたい気持ちが益々高まる。
北斎の作品掲載はないので、同時に北斎作品集もいっしょに読むのがお薦め。
なぜ「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」なのか?
もちろん北斎はジャーナリストではないし、そもそも江戸時代にこの言葉はない。
ジャーナリスト魂、ジャーナリストの特性、ジャーナリスト千野境子さんの考えるジャーナリストとしての資質が北斎に備わっているという視点からの人間・北斎が描かれる。
ただ2020年代の今、ジャーナリスト(マスコミ)像が過去の遺産と感じられるという風潮もあり、違和感を覚えたのも事実。
ジャーナリストに必要な「鳥の目と虫の目」の視点は、鳥瞰図『東海道名所一覧』と『北斎漫画』に発揮されていると分析。
アーネスト・フェノロサは、北斎を《時代の代弁者》と呼んでいるという事実もまた、タイトルに繋がる。
「8章 北斎を復活させたロシア人 」は知らなかった歴史で、感銘を受けた。
ああ、早く小布施の北斎館に行きたし。(と言いながら何年過ぎたことか・・・)
「エッグマン 辻仁成」
人生も、料理も、シンプルこそが難しい。
TKGホワイトオムライス、親子丼、ティラミス、卵焼き、エッグベネディクトetc. 風変わりな元料理人の作る一品が、食欲とこころを満たしていく。
すべての人々に幸せを届ける至福の料理小説
ハートウォーミング小説というのかな?こういう小説を。
暗いストーリーの本は読まんでいい、私を安眠へと誘ってくれる小説がいい。
幾つか卵料理作りたくなった!
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