「精神障害の辛さって何?」
ここの所の激務ですっかりメンタルをやられ、4月から短時間勤務に切り替えた私。
昨日、彼氏(車いすユーザー)とご飯を食べていて、「精神障害の辛さって何?」とストレートに聞かれた。
結論から言うと「持ち時間の少なさ」だ。
彼は同じ会社とは言え現場で働いているので、きっと周りの精神障害の社員が時折パタッと休むことを不思議に思っていて、それで聞いてきたようだ。
病棟に入ってるときや、仕事できるレベルまで復帰してないときはまた違うだろうが、
働けるようになってからの一番の辛さは「持ち時間の少なさ」。これを痛感する。
例えば、健常者が定時が9時~18時のところを、毎日夜21時ぐらいまで残業して、5時間睡眠して、週5日フルで働くのを「ギリこなせるライン」だと仮定してみる。
精神障害者は恐ろしく疲れやすい。健常者と同じレベルのパフォーマンスを発揮するには1.5~2倍の労力を使う。
すると、定時まで働いた時点で既にクタクタ。残業なんかしたら、健常者で言うところの「完徹」みたいな疲れになる。
睡眠時間もそうだ。
健常者が5~6時間で充分なところを、7~9時間寝ないと次の日に響く。
そうすると24時間の円グラフが、仕事と睡眠と家事(食事、お風呂、洗濯、掃除)でパンパンになってしまって
プライベートな時間なんてのは平日には皆無なのだ。
私の一日を簡単に書くと
6:30起床
お弁当を作る
朝ご飯を食べる
化粧して着替える
可能なら掃除機をかける
8:00自宅を出る
満員電車に揺られる
9:00始業
18:30ちょっと残業して終業
満員電車に揺られる
19:30帰宅
洗濯
食事、食事後片付け
お風呂入る…などして
22:00就寝
パッツパツである。
これでも「働ける」状態を保つギリのライン。土日のどちらかは1日寝て、もう1日は買い出しとご飯の作り置きに消えてゆく。
とにかく時間がないのだ。
「隙間時間を活用して○○する」なんてことを求められたら「いや、無理ですから!」となるわけである。
そしてさらに残業を追加されたら、その分の疲れを解消するため必要な睡眠時間も比例して増える。
削れるのは家事の時間ぐらいになるが、生活に必要な最低限ライン以上は削れない。
結局睡眠時間が足りなくなって、円グラフが破綻し、パタリとなるのだ。
手に持ってる「持ちタイム」が、働く精神障害者は圧倒的に少ない。
そして、見た目ではそれが分からない。
これが一番辛いかな。
精神障害者が「残業は難しい」と言うのは、こういう訳なのです。
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