実家の犬は元野良な話
実家の犬は元野良だ。
今から13年前の3月、ちょうど桜が咲く時期にこの子「もも太郎」はわが家にやってきた。
それより前のもも太郎は、話で聞いたことしかないがざっとこんな生い立ちだ。
・わが家に来る1年ほど前に保健所で殺処分対象となっているところを「子犬だから」と「譲渡用」枠に回され、危機一髪でNPOに引き取られる
・どうやら茨城県の山中で野良ってたところを捕まったらしい、なので生い立ちは完全不明
・「子犬だから」譲渡用に回ってきたものの、NPOで引き取ってから調べたら推定3~5歳の成犬と判明(小型犬だっただけ)
・「顔が可愛い」ので保健所もNPOも「メス」と疑わず、去勢手術の段階で「オス」と発覚しビックリ(それまでの預かりネームは「ほたるちゃん」だったが「もも太郎」に改名)
・「里親募集」のホームページに載せるも、「元野良+成犬」と言うことで貰い手がなかなか決まらず
・たまたま「犬飼いたいなー」と思ってググって見つけた私はその可愛さに心を射抜かれ、お見合いを申し込み、今に至る
その「里親募集」の写真がコチラ
~ここから先はわが家に来てからの出来事~
わが家に来た当日の写真
・わが家に来てすぐ脱走をはかり、なんと2週間以上逃走。野良スピリッツを見せ付けられる
・「迷い犬探してます」のポスターを電柱に貼りまくり、連絡を待つ日々。次第に「だいたいどの辺」にいるかが明らかに
・最終手段として唐揚げを置いて罠を仕掛け捕獲。以来「唐揚げで捕まった子」がご近所に定着(笑)
まったく、世話のかかるヤツです(笑)
しかし「野良成犬はなつかない」のセオリーは半年もしないうちに見事に破ってくれまして、今ではコタツで眠る「座敷犬」(笑)
「え?生まれたときから座敷犬ですが何か?」
たぶん本人はそう思ってます(笑)
わが家に来た頃、私は絶賛闘病中で
塾で働き始めたものの、障害をクローズにしてたこともあり毎日のように泣いていました。
泣いていると親にはウザがられるのですが、もも太郎はいつも心配そうな顔をして、そばにいてくれました。
もも太郎がいなかったら、、今の私はいないと言っても過言ではありません。
精神障害で、長い時間を「閉鎖病棟」で過ごし、「死」と隣合わせだった自分と
「保健所」で「殺処分」寸前だったもも太郎。
「精神障害」で、周囲に理解されず苦しんだ自分と
「野良犬&成犬」で、貰い手が見つからなかったもも太郎。
重なる部分がたくさんあります。
超絶優しい子。元野良なんて関係なかった。
感情表現豊かな子(笑)
なんか人間ぽい子(笑)
…私は今まさに精神やってしまってパタリ中(5日間自宅療養となりました)ですが
実家の親には絶対会いたくないけど、もも太郎には物凄く会いたいです。
ハッキリ言って、本気で、
私はもも太郎を、この世で唯一の家族(弟)と思っています。※親はいない、と思っている。いや思いたい。
元野良で貰われてきてからのこの絆、凄いですよ。
「血縁」とか「育ち」とか関係なく
家族って「心の通った時間」なんだなあと思う今日この頃です。
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