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ターゲット(お客さま像)は絞るの?広げるの?〜両方からファンを増やそう〜


ターゲットは絞るの?広げちゃだめなの?

ある商品を販売するときには、
それを買っていく人はどんな人かを考えます。
これを「ターゲット」といいます。
また、ターゲットの具体的なライフスタイルを
「ターゲットイメージ」といいます。

「ターゲット」は、その商品を必要としているわけですが
似た商品というのは、世の中に溢れるほどありますから、
単にそこから選んでもらえるかどうかは運次第です。

溢れる商品のなかから選んでもらうためには
「ここの商品じゃなきゃ買わない」と言ってくれるような
ファンになってもらうこと
が大切なんです。

商品を企画したり、開発したりする中で、
いろんな工夫をこらすことで魅力がでてきて
「こだわり」「らしさ」をつくりだすことができます。

「その人らしさ」が、魅力的であるように、
商品も同じなんです。

ターゲットをしぼりこむことは
方向性をはっきりさせ、魅力を持たせやすくなります。
それが商品に「こだわり」や「らしさ」をもたせてくれるんです。

しかし同時に、ターゲットをしぼりこむと、
不特定多数にむけての訴求力というのは減ってしまいます。
「みんなに買ってほしい」という願いからは
遠ざかってしまうという事です。

みんなの要望を満たす、ということは
「みんな=ターゲットをしぼらない」という事ですから
みんながいいなと思うけれど、なんだか個性はない。

そうすると、ターゲットは絞ればいいのか
広げればいいのかわからなくなってしまいます。

ターゲットは両方に存在している

大きな目的を考えてみましょう。
「地域で一番愛されるクッキー」という大きな目的があります。
すると、地域の全ての人々がターゲットになります。

では、地域のすべての人々を満足させる
クッキーとはどんなものなのか......?

仮に、100人くらいのアンケートを行ったとします。

「このクッキーは甘すぎる」という人もいれば
「もっと甘いほうがいい」という人もいるでしょう。
「味が中途半端」という人もいたりして、
さらには
「もっと硬いほうがいいと」いう人もいれば、
「もっと柔らかいほうがいい」という人もいる。

きっと意見はバラバラになるでしょう。
これでは商品開発はすすまなくなってしまいます。

商品企画を進めるために、ターゲットはしぼりましょう。
甘すぎるのも個性、固すぎるのも個性、と捉えてみましょう。
それを好む人のために、商品が方向性をもたなくてはいけません。
それが、個性なんですから。

当然みんなに買ってほしい。

そう、思いますよね。当然だと思います。

そこで、「みんなが買いたいと思うもの」
それは一体何か?を、考えてみたのですが、

「一般的にクリアしておいてほしい基準」で
「クリアしていれば気持ちがいいもの」
なのではないでしょうか。

例えば、『衛生的である』『丁寧である』『安心できる』などです。
どんな商品でもいいので思い浮かべてください。
「衛生的であればあるほどいい」はずです。
「丁寧であればあるほどいい」はずです。
「安心感があればあるほどいい」はずです。

という風に、一般的に
「クリアできていれば、できているほど良いこと」
を高めていくのが、「みんなが買ってくれる要素」になります。
むしろ著しく欠けていては商品にならないものばかりです。

人でいうと「基礎体力」のようなものです。
ただし、これには手間がかかりますから、
限られた時間と予算の中で、何がどれだけできるのか
その工夫の考えどころが大切です。

ファンを増やそうという視点をもつ

しかし、いくら基礎的なクオリティを高めようとしても
作業体制や大きな設備にはかなわない事があります。

だからこそ、「らしさ」をみせて、
独自の魅力を販売することが大切になります。

10人に1人のニーズを満たすのか。
100人に1人のニーズを満たすのか。
こだわりのニーズを満たすことで
そのニーズを持っている人を
ファンにすることができます。

「ここの商品しか買いたくない」
「遠出をしても手に入れたい」
「同じ金額を出すならここの商品がいい」

そういうふうに言ってもらえるようになるには
やはりターゲットのしぼりこみが必要だとわかります。

ターゲットは二層が同時に存在する

商品を買ってもらう対象である「ターゲット」は
広いターゲットの中にも、
絞ったターゲッットの中にも
同時に存在しています。

広いターゲットを満たすのは
『衛生的』『丁寧』『安心』など
クリアできていて損はないことです。

絞ったターゲットを満たすのは
「ここの商品しか買いたくない」というような
こだわりのニーズです。

このふたつが、同時に満たされていることで
こだわりがあり、
かつ、
多くの人が安心できる。

このバランスを考える事で、
商品のクオリティを高めていきましょう。

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