中学生と考える将来のこと|紀の川市立貴志川中学校
こんにちは、合同会社ギンエンの東です。
先日、地元の中学校にて、進路について考える授業で講演してきました。和歌山県紀の川市の中学校が5校あるのですが、そのうち2校に呼んでいただき、まずは第一弾、貴志川中学校で1時間の授業を担当させていただきました。
稚拙ながら、記録をまとめましたので、今後、講演会をしなきゃいけないという方の、参考になれば嬉しいです。
■「オンラインで質問」を取り入れてみた
今回、講演の依頼をいただき、色々と思案する中で、中学生の時に「どんなことを知りたかったか?」「こういうキャリア授業ってどう思ってた?」など調査して、とにかく「手をあげて質問する」ことのハードルの高さについて意見をもらったので、オンラインで質問募集をする方法をご提案しました。
一人一台、タブレットを配布されているとのことで、リアルタイムに質問を送ってもらうということを試みました。なかなか友達の前では、声を出して聞きづらいことも、匿名質問なら送れるということで、Youtubeのチャットのような感覚で質問をたくさん送っていただきました。
■中学生の頃は何に悩んでいたか?
いちばん大切なのは、中学生の立場になって、話を進めることだと思いました。「自分が中学生だった時に受けたキャリア教育授業って、あんまり面白くなかった。」「名言ばっかり言ってたけど、興味湧かなかったな。」「すごい人すぎて、あんまり身近に感じられなかった。」そんな意見をいろんな人からもらったので、いちばんは、自分が中学生の時に悩んでいたことから話を始めようということでした。
スピーカーが何をしているかよりも、結局、中学生の悩みって、やっぱり身近な日常のこと。卒業してみれば、大したことがなかった同級生とのいざこざや小テストも、当時の自分からしてみれば、大問題だった訳ですね。
いくつか、切り口があるなかで、こんな方向はどうだろう?と色々思案してみましたが、当時の些細に見える悩みに立ち返ってお話をしてみようと思いました。
「何を言うか」よりも「どんな経験をしてきた人が言っているのか」って親近感にも繋がって大切だよなと感じました。
■スライドに動画を取り入れる
より、イメージがつきやすいように、動画を要所要所に取り入れました。「こんな仕事をしてるよ」「こんな国に行ったよ」ということも、知っている側からすれば当たり前の景色も、中学生からすると、未知の世界であることが多いです。
なので、より、具体的なイメージが湧きやすいように、動画を取り入れてみました。あと、動く方が飽きないですしね。
■中学生と高校生の違い
今まで、中学生〜大学生までいろんな年齢の方の前で何度かお話しをさせていただきましたが、高校生との大きな違いは複雑ではありますが、大きく違ったのは「社会に対しての現実味」な気がします。
中学生のうちは、まだ親元を離れる選択を迫られる人は多くありません。
ただ、高校生になると、県外に進学する、就職するなどで、かなり社会に出ることの現実味が迫っている気がしました。とはいえ、じゃあ、明確に働くことを意識しているとかではないのですが、なんか、自分でやらなきゃいけないっぽいことは、徐々に実感してくるのではないでしょうか。
では、中学生は何に悩んでいるかというと、まだ、個人と社会の境界線が曖昧な気がします。自分の悩みがもう本当に世界を飲み込んでいるんじゃないかと思うくらい必死に悩んでいます。(当時のわたしの場合)あまり先のことを話すばかりではなく、まずは、一旦、中学生の等身大の悩みに寄り添った話を「対等に」することが重要なんじゃないかなと感じました。
いただいた質問(一部)
・どこの国がよかったですか?
・いくらくらいで海外に行けますか?
・海外に行って、危ない経験をしたことはありますか?
・年収はいくらですか?
・起業するには何をしたらいいですか?
・外国に行って困ったことはありましたか?
・何をやってもやる気が出ません。どうすればいいですか?
・好きなことを見つけるためには何をすればいいですか?
・今、やっておいた方がいいことはありますか?
・英語の勉強法でおすすめはありますか?
・受験が不安です。1日何時間くらい勉強してましたか?
・夢を馬鹿にされそうで怖いです。不安はないですか?
・仕事をしていて楽しいことはなんですか?
・友達はたくさんいた方がいいと思いますか?
・ホームレスをしていた時に学んだことはなんですか?
・海外に行くために今、どのようなことをすればいいですか?
・いじめは、どんな風に乗り越えましたか?
■講演を通して学んだこと
時折、こうして講演の機会をいただくことで、わたしもとても学ばせてもらうことが多いです。
今、過去の自分をどう客観視し、整理しているのか。何をすべきなのかなどを振り返る機会にもなりますし、自分とは違う世代の人が何を感じているのかを教えてもらうチャンスにもなります。
「絶対に独演会にしない」「一緒に考えることを楽しむ」ことを心がけて、今後も、機会があればいろんな方とワークショップに近い形でお話ができれば嬉しいです。