頬の星座

以前Twitterに載せたものがほとんどですが、短歌をいくつかまとめました。

吾の髪を乾かす指はきらめいて 頬の星座になにを願おう

僕たちの邪魔するやつは許さない たとえばきみの口内炎とか

解凍のお肉でいいよ安いからあの子のことははやく忘れて

どうしたの？優しい顔で抱き寄せて聞けば答えぬわたしの所為だね

おいしいと思う味より少し濃くしたのは君に好かれたいから

豆苗はまるで育たずそこに在り 変わりたいのはわたしだけなの？

きみのため剃ってるわけじゃないけれど なめらかな肌が少しさみしい

タンポンをこんな夜中に我のため買って来し男いる優越感

わるぐちを絶対言わないこのひとの代わりにわたしがあいつを憎む

産み育てくれし人とは違う人祝う母の日を赦されたい

拙作ではございますが、どれも愛着があります。読んでくださってほんとうにありがとうございます。