写真や画像から簡単に動画が作れちゃう!Luma AIのDream Machineを使ってみた【生成AI実践レポート2024・7月】
世の中にはまだまだ魅力的で高機能な生成AIがいっぱい
これまでクリエイティブ関連の生成AIの事例として、Adobe Fireflyについて紹介してきました。今もなお進化を続け、最近では、Adobe関連プロダクツにその機能が実装されるなど、ますます便利になっています。
さて、世の中には他にもまだまだ魅力的、そして、目を見張るほどの利便性を兼ね備えた生成AIが存在します。
そこで今回は生成AIの中でも動画生成AIにフォーカスを当ててみます。今回紹介するのは米国Luma AI社が開発・提供する「Dream Machine」です。
Luma AIのDream Machineとは
Dream Machineは、プロンプト(指示文章)を入力することで動画を生成してくれる、動画生成AIの1つです。米国時間2024年6月12日にLuma AI社からリリースされました。
リリース直後から、SNSをはじめさまざまなところで大きな反響を呼び、先行してリリースされていたSora(OpenAIが開発)が一部のユーザ向けに限定公開で制限があったこともあり(2024年7月30日現在も限定公開)、誰もが手軽に使える点で一気に利用者数が増えました。
5秒間(120フレーム)の動画を無料で
注目したい点はいくつかあるのですが、何と言っても無料で5秒間(120フレーム)の動画を生成できることです。
商用利用などについてはサブスクリプション登録(課金)が必要なのですが、個人で楽しんだり、非商用の用途であればサクッと楽しめます。
2024年7月30日時点では、無料版はメール登録のみで利用可能です。利用できる範囲は1ヵ月あたり30動画の生成のみ。その他、金額に応じた月額のサブスクリプションプランが用意されています。
簡単に3Dモデルを生成できる拡張機能「GENIE」や「Interactive Scenes」
Dream Machineには、拡張機能として、プロンプトから3Dモデルを生成する「GENIE」や動画から3Dモデルを生成する「Interactive Scenes」などが用意されています。
今回は画像2枚から動画を作る「キーフレーム」を使ってみる
これらもすごいのですが、今回はリリース直後に追加されたDream Machineの動画生成機能「Keyframe」を使って、手軽に動画生成を体験してみましょう。
早速実践!動画を生成してみよう
では、早速、Dream Machine+Keyframeで動画生成にチャレンジ!
今回の記事にもミネオ君に登場してもらいます。ミネオ君誕生秘話についてはこちらをご覧ください。
Dream Machineの使い方
まず、Dream Machineの使い方です。最初に、サイトへアクセスします。
アクセスしたら右上の「Try Now」ボタンを押してください。
ここで、GoogleアカウントによるSign inの指示が出ますので、お手持ちのGoogleアカウントでログインすれば準備は完了です。なお、Googleアカウントをお持ちでない方は、以下サイトから「アカウントを作成する」に進んでアカウントを作成してください(無料です)。
ログインすると、以下プロンプト入力欄のあるページへ移動します。これでDream Machineを使う準備は完了です。
今回必要なのは2枚の画像とちょっとしたスパイス、ではなく、動画を表現するプロンプト
Keyframeを使うために必要なのは、動画のスタートとエンドとなる2枚の画像、そして、その画像をどのように動画にするかという表現(プロンプト)です。
今回のスタート・エンド画像には、Adobe Fireflyで生まれた線画のミネオ君、そして、その後、立体&フルカラー化したミネオ君、2枚の画像を使ってみます。
用意したプロンプトはシンプルに「フルカラー画像に変化する様子」にしてみました。それを、Dream Machineに追加して……。
あとは実行ボタン(この画面では150 Leftの右の(↑))を押すだけ。そのまま10分ほど待ってみると……
動画ができました!すごい。めっちゃ手軽です。
以下YouTubeの動画は今回生成した作品です。線画→カラー画像への変化が、まるであらかじめ設定したようなアニメーションとして表現されていますね。
ちなみに、先ほどの実行画面をご覧いただくとわかるかと思いますが、残り回数が150回になっています。今回は有料の標準プラン(1ヵ月あたり29.99USドル※2024年7月30日時点)を利用してみました。
動画生成の在り方、動画との付き合い方が大きく変わる予感
以上、簡単でしたが、Luma AIのDream Machineを使って、生成AIによる動画生成を体験してみました。
ちなみに本noteをずっとご覧いただいている方であればわかると思うのですが、上記で紹介した動画の生成まで、基本的には「文字入力」(プロンプト)しか行っていません。
テキストという素材だけで、Adobe FireflyやDream Machineといった生成AIサービスがここまで生み出してくれる時代が来たのです。
動画やアニメーション作成と言えば、たとえば、絵コンテを作ったり、あるいは、本番撮影前のロケハンや撮影自体には高機能なビデオカメラが必要になるなど、専門性が高くなりがちで、かつ、時間がかかるのがあたりまえでした。
もちろん、今もより高品質な動画を作るためにはそういった要素・道具・スキルが必要です。
それでも、2024年の7月には、インターネット上のサービスを活用するだけでここまでできるようになったのです。
逆に手軽にできるようになったからこそ、動画そのものの仕組みの理解、また、デザインの知識や考え方、さらには人に何かを伝えるというスキル、はたまた動画に込めた想い(パッション)といったものが、完成される動画に大きな影響を与えると、担当は感じました。
今や子どもたちがなりたい職業の1位にYouTuberが選ばれたり、若者たちのTikTokから一大ムーブメントが生まれたり、動画が社会や世界を変える時代にもなりました。
そんな中で、動画はちょっとむずかしそう……と思っている方は、まず、こうした動画生成AIで、動画そのものに触れて作ってみるのが良いかもしれませんね。
そして、少しでも興味を持ったら、インターネット上のさまざまな情報や動画関連の書籍を読んで、知識をさらに吸収してみてください。
文責・担当ふ