見出し画像

人生にもしも…なんてないけど ⑦フレイル 食事形態・身体介護の変更

これを機に、施設での食事形態は”きざみ”、家では母が好きな食べやすい芋、カボチャ、豆腐、おからと…、冬はいいけど、夏野菜はシャキシャキしたものが多いので刻んだり。
だけど、米粒でも誤嚥になるとも聞き、刻んでもその1粒で誤嚥になるってことか?自分のやり方がいいのかどうか、よくわからなかった。

以前、身体介護をしていて腰や肩が痛くなっていた時に、古武術介護という本で自分に必要な移乗の仕方をしり、とても楽になった。
母の褥瘡予防に介護ベットをグレードアップできたり、用品レンタルのスライディングボードで移乗が楽になったり、車いすもレンタルし直すとレンタルなのに新品で、体に合わせて調整してくれた。在宅介護を支えてくれる人や物や仕組みには本当に感謝しかなかった。

褥瘡は栄養不足でも起こりうるとかで、ちゃんと食事がとれるよう介護食の本も読んでみた。誤嚥予防にはつるんと飲み込みやすいもの、もずくやヨーグルトのようなものと一緒に食べさせるといいと知り、どんなものを出せばいいかイメージがわいてきた。
ただ、カロリー計算はしたことなかったので、食事メモをつけて栄養士さんに相談させてもらったこともあった。

体の方は拘縮が進み、一人介助でのおむつ替えが難しくなったり…。
いろいろと専門知識や技術の必要性を感じることが増えていたが、特養への入居は躊躇われていた。
母が時折見せるニコーっとした顔や、美味しいものを口にした時の目を見開いて、飲み込みも早く、すぐ口を開けるのがわかりやすくてかわいかった。


以前、母は実母を在宅介護した後、「自分が年を取る頃は、施設でいいよ」と言っていた。
だけど、なんの自己主張もできない母が、家で過ごすことを望み、帰宅後、1,2日の滞在でもだんだん表情が豊かになると、少しでも満たしてあげたいと思わずにはいられなかった。



いいなと思ったら応援しよう!