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事業のヒントはゴールの少し外側にある──eギフトで自治体と住民を繋ぐ新たな挑戦

giftee for Businessでは、新規顧客の獲得からロイヤリティ向上まで、*eギフトや手軽なプロモーションツールを活用して企業のマーケティング施策を支援するサービスを展開しています。向き合っている領域は金融、不動産、IT、ゲーム、自動車、広告代理店、自治体など多岐にわたり、eギフトの活用シーンや手法も多種多様です。その用途はマーケティング支援にとどまらず、企業の福利厚生や自治体の子育て支援に活用されるなど、幅広い価値を次々と生み出し続けています。

その中で、自治体に向けたeギフトの新規用途開拓を手掛けているのが2023年9月入社の山田将之さんです。インタビューを通じて、仕事で大切にしていることやギフティでチャレンジすることの面白さについて語っていただきました。

*eギフト:飲食・小売店舗等において、商品やサービスと交換することができる電子チケット

山田 将之(やまだ まさゆき)
明治大学情報コミュニケーション学部卒。新卒でスタートアップベンチャー企業に入社後、新規事業の立ち上げに参画。事業責任者として事業成長に貢献した後に、株式会社エス・エム・エスに入社。メディアセールスグループ長として事業戦略や営業戦略の策定、組織開発等を牽引。2023年にギフティにジョインし、法人向けeギフト流通を担うgiftee for Business事業で自治体領域の新規用途開発と地域営業統括に従事。

eギフトがもたらす新しい価値で、地域経済を活性化する

──山田さんの具体的なポジション、業務内容を教えてください。

giftee for BusinessのBusinessGrowth Unit2に所属しており、主に2つの業務を担当しています。

1つ目は、自治体向けにeギフトの新しい用途を開拓しています。

giftee for Businessは主に法人のお客様向けにeギフトを流通させるサービスですが、この仕組みを自治体向けにも展開しています。子育てやマイナンバーカードの利活用支援など、住民向けの様々な支援施策を紙のサービス券や現金ではなく、eギフトに置き換えていく動きを促進しています。

自治体向けにgiftee for Businessを展開するメリットとしては、全国どこでも使えるコンビニや飲食店、ドラッグストアなどのeギフトを配布することで、住民に対して高い利便性を提供できることです。また、自治体のオリジナルギフトとして、社内のギフトプランニングチームと連携して育児グッズとeギフトを組み合わせた、モノとデジタルのハイブリット型のギフトを提供した事例もあります。ニーズに最適なソリューションを提供するのはもちろんのこと、自治体の住民への想いを形にすることで、施策の意義まで伝えられるような提案をしたいと思っています。

その中で僕のミッションは、自治体の潜在的なニーズを予見し、それに最適な新しいeギフトの用途を提案しマーケットを開拓していくという、事業開発に近いようなところです。子育て支援やマイナンバーカードの利活用促進の施策に続く、3-4年後に大きく成長しそうな領域を探索しています。

2つ目は地域配属の営業メンバーの統括です。

giftee for Businessのサービスを首都圏だけではなく、地方の法人向けに提供することで地域経済の活性化を推進しています。提案先は自治体に限らず、地域の特徴に応じた地元企業との共同プロジェクトにも取り組んでいます。例えばスポーツが盛んな地域では地元のスポーツチームと協業して地域通貨を作り地域外からの経済流入を増やすことを企画していたり、地域のガス会社や地方銀行などと協業することもあります。

現在は新潟・広島・福岡在住のメンバーが活躍しています。僕は東京から各地域のメンバーと連携しながら、地域ごとの特徴に応じた営業戦略の立案、実行までを担当しています。メンバーそれぞれが担当地域に詳しく主体性を持って進めてくれているので、僕はほとんどサポート的な役割に徹しています。

──なるほど、共通して地域経済という大きいテーマに向き合っていらっしゃるのですね。これまで担当した案件の中で、特に記憶に残っている事例はありますか?

そうですね、やはり茨城県水戸市の出産子育て応援給付金事業が一番印象に残っています。僕が入社して初めて企画提案書を作り、プロポーザル(自治体などが業務を外部に委託する際に利用する発注方式)に出て受注し、実行まで一気通貫で担当させていただいた案件です。出産子育て支援施策というのは、自分自身も3人の娘の子育てしている当事者として、とても身近なテーマでした。上司から『この案件やってみない?』と声をかけてもらったとき、とても嬉しかったのを覚えています。

北関東エリアの特性として、水戸市を含む8割以上の自治体が子育て支援を現金給付で行っています。そんな中、水戸市は従来の現金給付からeギフトへ転換し、出産や子育てに必要な物品の費用をサポートする形で経済的な負担軽減を目指していました。その動きが注目されプロポーザルでは競合が10社ほどあったのですが、無事採択していただきました。自治体に提案をするのは初めての経験だったのでキャッチアップすることが多く苦労したのですが、周囲のメンバーがサポートしてくれたお陰で乗り越えることができたと思います。

子育て支援と一口に言っても、深く入り込んでみると地域によって抱えている課題は異なります。例えば現金給付だと子育て以外の用途に使われてしまうことがあったり、事務作業が煩雑で職員の皆さまの業務負荷が大きかったりします。DXが進みにくい領域のため、自治体の職員の皆さまが抱えている業務負荷は大きく、住民のニーズに応じた施策の改善に割くリソースが不足しているのが現状です。まずはeギフトで職員の皆さまの負荷を軽減するお手伝いから入っていくことで、より本質的な課題解決に貢献していきたいと考えています。

──自治体と向き合うことには、どのような難しさがあるのですか?

そうですね。事業を推進するうえで難しいと感じることはいくつかありますが、一番は外部要因に大きく左右されやすいことだと思います。政策の動きと連動して予算の分配が変化するため、追い風にも向かい風にもなります。このような環境の中でも、いかに自治体にギフティのサービスの必要性を継続的に感じていただける提案ができるかが今後の課題です。

また、潜在的なニーズを予見することも難しさの一つです。その地域ならではの課題を掴むために、住民の皆様の生活がより豊かになるためにはどうしたらいいか、というところから深く入りこんでいきます。例えば、首都圏と地方だと交通の便に大きな差があります。車の保有率や公共交通機関の利便性、あとは近隣にどんな商業施設があってそのアクセスはどうなっているのか、世代別の人口割合の推移等も考慮しています。自分の中で導き出した仮説と実態の整合性を確認しながら、事業の設計をしています。

余白の中、自分らしく「今」を全力で楽しむ

──そんな中、どんなことを大切にして仕事に向き合っているのですか。

ゴールを決めきらずに余白を持ち、自分らしく今を楽しむことを大切にしています。

前職や前々職で自分が楽しく事業に向き合えていた時を振り返ると、最初から先にゴールが完全に決まっていたかというと、必ずしもそうじゃなくて。急成長する事業を牽引したり組織を立て直したりと、これまでもチャレンジングな環境に身を置くことが多かったのですが、とにかくいつも目の前のことを全力で探求していました。夢中で楽しんでいたその先に、思いがけない次の縁が繋がっていくことが多かったと思います。

ゴールがガチガチに決まりきっていると、「本当はここをもう少し探索していきたい」と思ったとしても、短期的な目線でシフトしなければならないことが多々ありました。もちろん、定量的な目標があって、それに向かって頑張ることも大事ですし、それが大前提です。でも、本当に大事なものは目指しているところの輪の少し外側にあった、ということもあります。僕らは常にその輪の外側にも目を向けていかなければいけません。

しかし実際は、色々な制約がある中で常に余白を持つことは簡単ではありません。それこそ、今僕が向き合っている自治体の新規用途開拓は、自治体独特の制約の中で常にスピード感が求められ、追うべき売上目標も当然あります。1つ1つの案件が必ずしも全て大きな売上のインパクトがあるかと言われると、そうではなくて。

しかし、ギフティでは目先の売上だけに縛られすぎずに、ゴールの周辺領域で未知数なものに対しても「まずやってみようよ」と背中を押してくれるんですよね。短期的な目標も追いながら、中長期的にマーケットに向き合うことのバランスがとても良い会社だと思います。

“紫を許容するカルチャー”から生まれる、無限大の可能性

──山田さんが思う、ギフティの魅力や面白さを教えて下さい。

まず面白いと思ったのは、柔軟性があるカルチャーです。

例えば、赤と青があるとして、ギフティではどちらかではなくその中間の紫をグラデーションで許容する考え方があるんですよね。社内で様々な事業やサービスが数多く生み出されていますが、このカルチャーがアイデア創出の根本に繋がっているのだと思います。

あとは、関わることができる領域が広いので、様々なチャンスに巡り合う機会が多いところです。僕はギフトはコミュニケーションインフラだと捉えています。ありがとう、頑張ってね、よろしくとか、そこに「気持ち」と「伝えたい相手」があれば、様々な業界に色々な用途で入り込めるっていうのは無限大の可能性を感じますよね。

僕は自分のキャリアを通じて”多くの人に感動を提供したい”と思っています。例えばご飯を食べて美味しかったとか、景色を見に行って綺麗で感動したとか、何でもいいんですが、人の心を動かす何かを届けるということが、ギフティだと実現できるチャンスが多いと考えています。

また、一般的には、事業作りを経験したいとか、営業からもっと拡張したことを経験したい場合、 そもそも会社がやってるプロダクトが1つとか、ドメインが限定されているシーンが多いと思うんですよね。でも、ギフティだと自分次第で様々な領域に関わることができるのは魅力的だと思います。

──最後ですが、山田さんは今後どのようなメンバーと一緒に働きたいですか。

そうですね、ギフティは動物園みたいな会社なんですよ(笑)。

職種や部署によって雰囲気は様々ですが、個性が強い人が多いと感じます。メンバーそれぞれの個性を尊重するカルチャーがあるので、周囲と調和しながらも自分の個性を大事にできる方と働けたら嬉しいですね。

あとは、ギフトを扱っている会社なので、「喜びを届けたい」とか、「気持ちの循環に関わりたい」とか、そう言った情緒的なことを考えるのが好きな人だと楽しめるんじゃないかなと思います。