親では算数の的確なアドバイスが難しかった
算数については、親も的確なアドバイスができているとは思えず、本当にこの調子でやっていて大丈夫なのだろうかという不安があった。夫婦の間でも長男の様子を共有していたのだが、ある時夫が家庭教師をつけることを検討していたことを知った。ただ残念なことに時期が遅すぎた。
「この時期に受け付けてる家庭教師の人っていないみたいで、どこも締め切ってた。」と言った。この時すでに12月も半ばだったように思う。家庭教師というアイデアを私は思いついてすらいなかったのだが、自身でも念のため見つかるかも知れないと調べてみたが、やはり厳しそうだった。
解説の合う合わないの問題
この頃、過去問を解いた後に、解説の読み込みに時間がかかるケースに一度遭遇していた。なんでも長男は天秤の考え方で習ったが、解説が面積を使って説明していたとかで、理解に少し時間がかかったようだった。
そしてこういった時に、長男がこれまでやってきたやり方で解説してくれる人がいたら助かるのではないかと思った。
同時に、教材を買う際にも、解説が長男の知らない解き方で説明してあると使い辛いのではないかということに気づいた。ただ、親には解法を見てもそれの合う合わないの判断ができない。
受験経験のある知り合いに相談してみたところ、長男の途中式を書かない問題も含めてやはりプロに見てもらった方が良いのではないかと言われた。さらに事前に「この解き方で教えてください」とお願いして、違う解き方では教えないで欲しいと伝えた方が良いと言われた。しかしこれにはハードルがあった。その説明を上手くできる気がしなかった。
結局家庭教師は断念し、ただし教材を選ぶ際に解答例が複数パターン掲載されているものを探すことにした。そして見つけたのが以下の3冊だった。
長男に見せてみたら、やりたいと言うのでさっそくやらせてみた。丸付けは私が担当した。
それでまず驚いたのが、長男が「できた」と言うのが早いのだ。『図形』の最初の方の問題については1問1分かかっていないのではないかと思って、まさか後ろの解答(別冊として切り離せない)を丸写ししたのではないかと疑ってしまったほどだ。ただ長男は私の目の前で同じリビングで解いていた。
目次を見ると、1章が中堅校対策、2章が上位校対策、3章が難関校対策、そして4章に補充問題があった。
そしてこの補充問題については、著者の熊野先生が家庭教師として教えておられる難関校受験生の正答率が書いてあった。これは家庭学習では目安になる指標で助かると感じたのを覚えている。
長男に正答率が出ていると伝えたら、俄然やる気が出たようだった。特に一番最後の問題は、「これが一番正答率低いんじゃない?」と言ってテンションが上がっていた。
長男:俺の脳汁フィーバータイム!
しばらくたつと、
長男:フィーバータイム終わったわ。でどうしろと?
また考えて、
長男:さっきは大戦景気だったんだけど、今、特需景気来たかも。おっ、フィーバータイム来た。出来たよ。
私 :うん答え合ってる。
長男:正答率5%くらい?
私:いや、○○%はあるよ。
長男:意気消沈
私:しかも、6年生の5月時点だって。だから受験直前の1月だと解けないと逆にまずいのかもね。
長男は補充問題は全問正解した。
ここに5月時点とあるように、こちらの教材を使うのはもう少し早い時期が望ましいのかも知れない。ただ長男はこの3冊を、お正月の三が日で一日一冊のペースで解いた。そして良かったと言っていた。
解説が何種類も載っているのでそれを目的に購入したものの、実際には一回目で正答することが多かったため、解説を深く読み込むことはなかったかもしれない。間違えた時はちゃんと解説を読んでいたようだ。