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「枠にとらわれない君の活躍を期待している」

長男の担任の先生から、年賀状にそう書かれていた。一人一人に向けてメッセージを考えてくださったのだろう。今の中学に入ってもなお「枠にとらわれない」というワードが使われていた事は印象的であった。

先生がそう感じる詳細な理由までは分らないが、良くも悪くも長男の行動は目に留まるのかもしれない。基本的には、我が道を行く所、先生が相手でもおかしいと思ったら受けて立つ所だろうか。

先生方はそんな長男を応援しつつも、時に呆れてもいるのだろう。特に授業中の長男の自然体の姿は我が道を行きすぎていて中学生らしからず、不真面目に映ることもあるようだ。一度、とある先生との間ではトラブルにもなった。

先生に注意されているなら、先日投稿した以下のnoteと矛盾しそうなわけだが、実はそれでも順調そのものであることに変わりない。

それは今回のタイトルからも伝わるのではないかと思うが、先生方が基本的に生徒の良い面によりフォーカスしていたり、悪いところがあっても良いところは良いと認めたり、授業中に生徒が思うような行動をしなかった時に、自分たちの授業をもっと工夫しなければいけないのではないかというスタンスを持っていたりするからなのではないかと思う(先生も人間なので時に腹も立つようだが)。

さらには、これは言い過ぎかもしれないが、生徒の方が物によっては先生達より優れていることを大前提としている感じがするのだ。先生の方が”偉い”というカルチャーが無さそうなのである。

トラブルはあったが

ある授業でのこと。結論からすると長男はその日はまっとうな方法で授業を受けていた。しかし授業で必要だから使っていたある物が運悪く意図しない形で作動してしまい、その瞬間先生がブチ切れてしまった。結果、そこそこ衝撃的な出来事になっている(体罰などではありません)。

学校としても大変なことになったと我が家に即連絡、関係した先生からも「言語道断で」と謝罪があった。

状況は状況だったのだが、ただ我が家は長男に対して、火のない所に煙は立たないという話と、今回は違っても、前科がある故、先生が「またやった」と勘違いする素地を作った責任はあると、長男にも日頃からの行動を改めるように言い聞かせている。

この件があってから数ヶ月後に、他の保護者も交えてこの先生と会う機会があったのだが、先生からはあの時はすみませんでしたという話に加えて、「ドラ君(長男)からも、『○○すんじゃねぇ』とお叱りを受けました。」と話があった。先生は長男の言うとおりだと言っていたが聞きながら冷や汗が出た。

「僕はもう彼に嫌われたんじゃないかと思うんで、来年は担当受け持たない方が良さそうですよね(同じ教科でも先生が複数名いて、何組を持つかは先生による)。」と言った所、ある保護者の方が、「でも凄いと思うんですよ。彼、その件があっても次の日普通に学校行きましたよね?」と言った。(本当にそうで、この時は私でさえ「学校行ける?」と長男に聞いている。長男は「行くよ。関係ない。」と即答していた。)

先生:「はい、次の日普通にコーラ飲んでましたw」

授業中の事なのか休憩時間なのか分からないが、結構皆さん飲食をしているようで、長男はその代表のように見えるのかも知れない。そして同じようにやっても悪目立ちする。

それは、保護者会で保護者がグループに分かれ、担任をはじめ先生が順に回って来てお話される際にも、私のネームプレートを見るや真っ先に長男のことを話し始める先生がいる事からも言えると思う。

ある先生は日々長男を見ているため長男の困った所も色々言うのだが、「でもドラは頭が良い。ドラみたいな子は数学オリンピックとか色んな大会とかどんどん出たら良いんだよ。」と言う。

先に数学オリンピックは先生が勢いで適当に口にしたと思われる。長男は数学はそろそろ補修塾に行かせた方が良いレベルだ。他の教科も点数や通知表だけ見るとパッとしない。もっと上の子が沢山いる状況だ。長男が安定的に高得点を出すのは体育だけである。

ただなぜか知らないが「頭が良い」と先生から言われたり、他の保護者の方からも「うちの子がドラちゃんすごい頭が良いって言ってる」と言われることがある。よく分からないが、いずれも成績とは直結しない場面でありそうだ。

親からしたら、凄いんだったら成績で証明してくれと言いたくなるのだが、1年前は自分に合った学校を見つけてくれるだけで御の字、全く高望みしていなかったことを思うと、望みすぎかも知れないと思う。

長男なりに、中学になってからの学校生活の変化に適応しようと工夫をしている事は分っているし、提出物など失敗してもめげずに次に活かそうとしていることも知っている。本来、こういう所で他の子は長男ほどの苦労はしないだろう。その点、長男は自分の苦手は自覚していて、でも人と比べてへこたれるでもなく頑張っている。

長男の良い所は、変なプライドがなく、人と比べず、我が道を行く所なのかも知れないと思う。