『劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段』感想
事の始まり
2024年2月22日、Twitterにて突如として「土井先生」がトレンド入りしていた。どうやらEテレで放送中のアニメ『忍たま乱太郎』の劇場版が公開決定しその主人公が「土井先生」らしい。あ〜あの料理研究家の土井善晴先生と混同されることでお馴染みの土井先生ね。まあ私が好きなのは善晴の方ですけど。ハイハイ「みんなの初恋は土井先生」ね。私は善晴のアプリ使ってるけどね。忍たまの思い出といえば、中学の頃初めて地元のアニメイト(クソ狭い雑居ビルの中にありオタクの体臭と共にボロいエレベーターに押し込められることで辿り着けた)に行ったら忍たまのコーナーがあり、「子供向けアニメのグッズなんて誰が買うんですかねw時代は銀魂だろw」と思った(本当にそう思ってたし多分草も生やしていた)記憶がある。その後、世の中には様々な趣味と趣向を持った人々がいることを徐々に理解し、いち巨大ジャンルとして認識するようになった。その程度の認識だ。
そして現在。私はTwitterで目にしたモノをすぐ真似したがるので、とりあえず前回の劇場版を観ることにした。
面白すぎて連続で3回観た。
面白すぎてその場にあった転職活動用ノートに感想を殴り書きした。
それがこれだ。
とにかく必死に書いたので、以下に加筆修正して文字起こししてみた。
室町時代の合戦・風俗描写が細かい。しかも、 忍たま向け解説つき、最後の迎撃シーン超おもしろい。 戦国武将だけでなく、農民側も肝がすわっているし、 忍術学園側も“義”だけで助力しているわけではなく、利益(園田村の薬草)があって関わっている。 山田先生はひと足先にこれを学園長から聞いているという描写があった。
ギャグからふとしたシーンまで作画がわかりやすくて細かい。キャラごとにつぶさに芝居が分かれているから見飽きない。例→ちょっと不安気な土井先生にうなずく山田先生。
低学年のガキンチョの描き方が異様にリアル。 「待て」ができない。すぐ自分でやりたがる。すぐ集団でチョケる。 食べてすぐ疲れて寝ちゃう。かわいい。女性声優イイネ。
群像劇として色んなキャラが活躍する中で、伊作 →乱太郎への保健委員としての誇りの継承が描かれている。それが結果的に忍たまたちを助けて いる。敵・味方(利がある・ない)でなく、患者全てを平等に助ける精神が伊作と乱太郎にはあり、これは戦国時代では、特に主君の手足となって暗躍する雑渡には理解しがたいものだっただろう。
大人が子供を、先輩が後輩を必ず守る。守りながらも 実践経験の場としてできる限り参加させている。 喜三太はもちろんナメクジも助けてあげる。虎若の活躍。蛍火の術。
ギャグ→シリアスの差がぶっ飛んでいるので、ダレずに見られる。しんべヱの羽衣の術(?)とか目がハエみたいに飛んでる所とか。石火矢ミュージカル。
画面づくりの美しさ……伊作が雑渡におそわれるシーンは、乱太郎を手当する伊作を画面奥にして画面前を林が素早く横切っていき突如として緊張感が走る。雑渡が現れ、林の中で伊作に襲いかかる。園田村に向かうタソガレドキ軍の行軍。これには大河ドラマ『平清盛』OPの武士の行軍を思い出した。風になびく旗印と火縄銃と長物。兵の顔は笠の下にあって見えない。むせ返るような熱気すら伝わる兵たちの足踏みで砂ぼこりが舞い、画面奥がと手前がピンボケしている。デフォルメされた世界ではないリアルな「武力」が押し寄せてきていることが見せつけられる。
六年生をトウシの術であざむく雑渡。六年生ともなると連携して周囲を哨戒できるんだ!すごい!そしてそれを巻く雑渡もかっこいい。
伊作「乱太郎はいっぱい持ってるだろ?」いいセリフ〜!伏木蔵がウンウン頷くのもカワイイ。
「おっ!」のシーン……仙蔵に足をかけてとめる小松田さん。 薬込役を志願した虎若を受けて、父と教師を見やる照星。 オーマガトキがカモ(偽)を打つシーン。喜三太をひきよせる滝夜叉丸。保健委員3名が タコツボで自滅した後も出口で警戒する6年生たち。タソガレドキからの初撃のあと呼びかける土井先生。砲撃を受ける手前にサッと映る薬草。 鉄砲隊の火縄銃がバラバラ。タソガレドキ兵の台詞「なんで敵に 親切にしてくれるんだ?」→「村に帰って田んぼやらんと…」
かばいのセイサツにサインをもらうのは小松田さん。小さく手を振る三木ヱ門。マガトキのふんどしを 皆に見せる喜三太…の横で泣いてる土井先生。
今見返すと???な部分もあるがおおむね感想は変わらない。大河ドラマが好きでボーイズがわちゃわちゃしているのがもっと好きな人間がハマらないわけがなかったのだ。
あの日以来、毎日必死にNHKプラスとEテレを追っかけてアニメを観ている。原作本も電子書籍でいくつか購入した。本当は紙で欲しい。オタクだから。
Twitterで「とにかく最初は『全員出動』観て!!!!!」とツイートしてくれた人、本当に本当にありがとう。
今年12月公開の劇場版も楽しみだね。
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