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校内研究のイニシャルコスト

 今年度の校内研究がスタートしました。提案が4月の1週目に設定されていたので、準備をすぐにする必要がありました。ただ昨年度との違いは、1年間勤務をしてきて、教職員の方々の雰囲気や動きもある程度分かっていること、私のことも、どんなことを大切にしようとしていて、どんな考えをしているか、研修の中で伝えさせてもらってきたので、ご理解いただけているところもあると思います。そういった土台がある中での提案でしたので、昨年は叶わなかった、学年で選択した教科で1授業以上公開を計画することができました。公開授業の日程もほぼ固まり、あとは進めていく中で作っていきたいと考えていました。
 今年度も研究主題の中には、本校の児童にとっての課題でもある「創造」という言葉を入れました。そのような授業をしていこうとする私たち自身が創造的であるのか、自分自身にも先生方にも問い返していきたいと思っていました。そういった提案を部会でした時に、学年の先生方が大切にしたいと考えている思いを共有する時間を取ってはどうかと申し出があり、すぐにお願いしました。学校が始まってすぐの日の放課後と言えば、書類の確認や学級経営の準備に時間を使いたいと考えるのが一般的です。私も絶賛バタバタ中で、時間が余っているとはとても言えませんでしたし、皆さんもそうだったと思います。そういった中、指導を進めていく前の初めの段階で、学年を構成する先生方がどういった思いで働いているのかを知っておくことは、時間が経ってからでは取り返せないくらいの価値があるとも感じていました。可能ならもっと話し合う時間を取っていきたいと考えるほど。ただ、時間を奪うことになる研修をむやみに増やすことは、校内研究の価値を下げることにもつながりかねません。
 本心はどうであれ、校内研究に忙しい中で時間を取ってくださったことが、校内研究の価値が高まっていると感じることもできました。こうやってイニシャルコストに時間をかけておくことが大事だと思いながらも、そこに時間をかけられる組織ばかりではないことも体験的に知っています。今年度のスタートが順調に切れたことをうれしく思いながら、これからの取組に力を注いでいきたいです。
 今年度は、3月のゴールを見据えてロードマップという形で、校内研究を見える化しようと考えています。年度末の振り返りの時に、そうやって1年を通してみんなで作ったマップが研究の価値だと感じられるように進めていきたいです。

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