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漢方にも副作用あり!約20年漢方を販売してきて目の当たりにした漢方薬の副作用

  • 漢方薬に副作用はないから大丈夫

  • 漢方薬は作用が緩やかだから長く飲まないと効かない

  • 漢方薬に即効性はない

  • 漢方薬は民間療法の一つ

など、昔からよく聞く言葉。果たして本当なのでしょうか?実はこれ全部ウソ。副作用もありますし、即効性もある、民間療法ではなく医師が取り扱う処方薬であり医薬品です。

西洋医学で使われる医薬品に比べて効果が全体的に強くないというのが、これら噂を作り出しているのだと思いますが、それは全体的にそのような傾向があるだけであって、中には鮮烈な効き目を持つものもあるので気を付けて用いる必要があります。

今回は、皆さんの健康に大きく関わる「漢方薬の副作用」について、私の約20年の漢方相談(漢方薬局)での経験を踏まえながらお伝えしていこうと思います。まずは一般的に言われている漢方薬の副作用のご説明をした後に、使い方を誤ると出やすい副作用を、私の経験を元に紹介します。

私の経験による副作用に関しては「使い方を誤っているから出た」というものばかりです。なので私が未熟ゆえに出てしまったものですが、漢方薬の証の見立ては難しく、時に見誤ってしまうことがあることから、副作用とは言えないのかな?と思いながらも副作用としてご紹介させていただきました。


なぜ、このような記事を書くのか?

なぜかというと漢方薬の副作用情報があまりにも少ないからです。副作用情報を書籍で出すとなると責任なども伴い、更に「漢方薬って危ないものなの?」という不安を作り出してしまうことがあります。お客様に販売する際においても、「この薬を飲んだら、もしかしたら火照りや動悸が出るかもしれないから気を付けてね」と言って販売したらどうでしょう。正直者と思われるかもしれませんが、「えっ、大丈夫なの?不安だなぁ…」と思われてしまい、不安にさせてしまうこともあります。このような理由によってあまりアナウンスされないという状況となっていますが、一方で漢方業界及び漢方家が前に進むためには「間違いを認め、同じ間違いを犯さないようにする」ことも大事になります。また、副作用や間違った利用法で利用者に健康被害が起こるのを防止するという目的もあります。そのために、微力ではありますが、漢方薬の副作用についての記事を書こうと思った次第です。

「天然物は“安全で身体に優しい”ものというよりも、正しく使わなければリスクがあるもの」という認識を、使用者にも取り扱うプロにも前提としてもっていただくために、というのもありますね。「正しい知識を持つ」これが一番大事になります。そのための教材が漢方界には足りません。

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