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メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用について(企業とは、会社とは)

人間の集団には共同体集団と機能集団があると言われます。

共同体とは、人がそこで生まれそこで死んでいく場です。

それに、対して機能集団とは仕事をするためだけに集まった人間の集団で、例としては、西欧の軍隊などがそれです。

日本の会社とは共同体なのか機能集団なのか?

はっきり言って、日本の会社とは共同体なのです。

もっと、正確に言うと、下部構造に機能集団に上部構造を共同体に持ち、その本質を共同体にするところの、人間集団なのです。

要するに、日本の会社員は、会社で生活していて、ついでに、仕事をしているのです。

社長にとっては、悩ましいのですが、正確に事実を認識して、会社の業績をあげることを考えましょう。

会社は共同体であるこの事実を、しっかり認識しなければなりません。

では、共同体とはどんな、特性を持っているか?

1、そこで、生まれ、そこで死んでいく、人間の集団である。

2、ゆえに、共同体には、そこに、「生まれる」ことはできても、加入することはできない。

3、序列は、加入順序にもとずく。

4、メンバー間で、序列をつけられたり、報酬などで差をつけられるのは、皆が嫌がる、みんな、平等でなければならないという意識が、共同体の特徴である。

これで、日本では、中途入社は不可能であることがわかります、どうしても、中途入社の人を入れたければ、新しい部署を新設しなければならない、というのも、必然です。

では、共同体での仕事のやり方とは

1、5〜7人で集まって、みんなが平等であることを確認する。

2、便宜的に一人責任者を決める

3、根回しなどをした上で、話し合う

4、目標を決める

5、正確な数字情報を共有する

6、多数決を取り、目標、期間などを決める

7、できれば、役割分担なども決める

8、意志統一ができたら、仕事にとりかかる。

9、食事会、飲み会は欠かさない

9、達成したらお祝いをする(飲み会など)

10、功績があった人を、みんなで褒める讃える、ただし、金銭、昇進等の報酬は一切支払ってはならない(共同体だから)。評価は極めて長い時間をかける。

これが、メンバーシップ型雇用(日本型雇用)における、働き方です。

稲盛 和夫氏は

「誰かに命令されなくても、従業員が勝手に、一生懸命に努力するようになり、それが奇跡的な業績回復につながったのです。」とJAL(日本航空)再建の時の様子を語っています。

社員が幸せになって、会社の業績があがれば、それは、素晴らしいことだと、思いませんか?

私は大学の専門が組織論なのですが30年以上考え続けて、どうも、日本においては、ジョブ型雇用は、なじまない思います

西欧型、機能主義型の組織論は、日本では、あまり、うまく、機能しないと思います。

非常に優秀な方々が、アメリカ、ヨーロッパなどで、経営学を学ばれているのですが、残念ながら、キリスト教文化圏の組織論はあまり、有効ではない、と思われます、なんか、人を、不幸にしているような、気がします。

人間は、目的のための手段とされてはならない。

これは、人権の基本的な考え方です。

社員同士を競争させれば業績が上がるだろうと考えたり、給与を上げれば業績が上がるだろう、地位で釣ったり、金で釣ろうとしたり・・・・・

まあ、会社というのは、倒産したらもともこもないので、そう考えるのも無理はないと思うのですが・・・・・・

はっきり言いましょう、日本の会社の社長の一番の仕事とは、会社の業績を上げようと、激を飛ばすことなどではない。

社員の冠婚葬祭に飛び回ること、社員の結婚相手の世話をすること(社内恋愛を推奨すること)、あらゆる、儀式、レクレーション、コンパ、飲み会にでることなのです。

要するに、日本の会社とはファミリーであり、生まれてから、死ぬまでそこにいる、仲間であり、家族であり、極端にいえば、たとえ死んでも、切れない絆なのだと、覚悟することが、経営ということなのです。

変わらざる、予定により我々の勝利は確実である。


追記

理想のために、人間があるのでしょうか?

利益のために人間がいるのでしょうか?

社会のために人間がいるのでしょうか?

国家のために人間がいるのでしょうか?

むろん、それらのことも、大切にはちがいありせん。

しかし、人間のために、社会も国家も、理想もある、と考えてみてはどうでしょうか?

そのためには、現実を正しく認識しなければなりません。

そのためには、社会科学の力も必要だと、思うのです。

「意向なき興奮は未だ現実を見失っている」(ヘーゲル)

追記

仕事の指示とは、具体的でなければなりません。

営業だったら、今日は何回、電話したか、何回、飛び込みしたか、その回数が2〜4年すると結果にでてきます。

研究だったら、今日は何十回、120回書き取りをしたか?その、回数が研究成果に5〜10年後にでてきます。

善きことはカタツムリの速度で動く。(ガンジー)


ちなみに

共同体の仲間とはありがたいものです、学生時代の友人、家族、親戚、かけがえのないものです。直接目にはみえませんでしたが、多くの仲間、支持者、協力者の方々が、確かに存在しました。国内だけでなく、海外にも、同志の輪は広がっているようです。

そう、我々は、「ファミリー」なのです。

ちなみに、あなたは、自分の親を大切にしていますか?
親に寂しい思いをさせていませんか?

私の経験によれば、人生のピンチに一番の味方になってくれた人は親でした、とくに母親、そして、親戚、そして学生時代の友人、今思えば、職場の同僚は、一番の味方であり、競争相手などではありませんでした。

お金が欲しかったら、社会に貢献することです、出世したかったら、どれだけ人のために尽くしたか考えるべきです。

うまい、方法なんてありません。

決められた、ルールの中で必死に打開策を見つけるのです。









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