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ラブホの向かい、にある立ち飲み屋で飲む
たまたま入った立ち飲み屋が、の向かいがラブホテルだった、と言うだけだ。
特別な意味は何もない。
特別な意味、と考えることもやめておこう。
なぜなら、まだ僕らは知り合ったばかりで、これからどんな関係になっていくのか、それを期待してはいけない。
あくまでも自然に、僕らは関係を深めていく、ということでいいじゃないか。
立ち飲み屋であるから、そのラブホテルに入る人を見ることができる。
彼ら彼女らは、奥することなくその扉をくぐって、中に入っていく。
時に2人で、時に1人でも、立ち飲みはそれほど人気ではなく、しかしうまいateと酒を出してくれるから、僕らは立ち飲み屋であるにもかかわらず、かなり長い間その店にいた。
行き交う人々を、ラブホテルに入っていく人々をsakanaに、眺めながらこの後どうする、や今後の話をしていた。
僕らはいくらでも可能性があって、もっと仲良くなることもできたし、あっさりとした関係になることだってできる。
それを選択するのは僕らで、他の誰でもなかった。