コトバのない啼り(うなり)(短歌)
熱いケモノが後背を追う(こうぜい)
君は狩りの音の厭狽を去る(ね)(けんばい)
眼下で消え入る(もっか)
上背のない君(うわぜ)
申の見えない私を許せ(さる)
溶ける脳に足らない舌に
手負いの御を(み)
譲り騙るカラダを許して(ゆすりかたる)
空振る不甲斐なさに掌握を(けんしょう)
悔いる足に根をぶつけ株の分け目
駆け登る
至る道の見晴らしの出来る
そんな視野の原に
気まぐれに
振り向く頚部に止まる足に(けいぶ)
牙を抜かれた私はつまづく
今、○…。