親がお風呂に入らなくてお困りの方!私はこうしました。
認知症に新薬が出来た今、どれだけ早く認知症外来と繋がれるかが鍵になる。
テレビで認知症のサインを紹介しているが、
どれも全く当てはまらなかった我が母。
家族にしかわからない日常の些細な変化が早期発見のサインだったと今ならわかる。
コロナ禍、久しぶりに実家に寄って母とすれ違った時、
お風呂に入ってない人の臭いがする!
とビックリした。
本人は、「入ってるわよ。シャワー派のお父さんと違って、私は夜の9時に湯船に入って、床も吹き上げて出てくるんだから」と言う。
そうだよなー、いつもおしゃれで清潔なお母さんがまさかなぁー。
しかし、次に会った時もやっぱり臭かった。。。
本当に入ってるのか確証が欲しくて湯船にセロテープを貼って、テープがふやけていたら入ってると安心出来る。
でも、いつまで経ってもふやけていなかった。
「私が手伝うからお風呂入ろう!」と言っても、
「夜9時にならないと入らないのよ。」との事。
どうしても入って貰いたいので、夜の9時に出向いて、
「さー9時だから入ろう!」と言うと
デパートのおもちゃ売り場でひっくりがえって叫ぶ子供のように
「やだーーー!やめてーーー!」と変貌した!
父と私ははじめて見る母の姿にビックリして固まってしまった。。。
カウントを始めて半年、お風呂に入っていない。
本人的には膀胱炎が酷いようで、一人でかかりつけ医に行ったようだ。
その通院で問題発生。
昨日行って抗生剤を貰って帰って来たのに、次の日また同じ先生に同じ事を言いに病院に行ってしまうのだ。
「連日膀胱炎の薬を貰いに来るんですけど」と病院から私に連絡があり
認知機能の低下・入浴拒否の事情を話すと、「毎月血圧の薬を取りに来ているがおかしな様子はまったくなかった。」と先生も気付いていなかった。
コロナ禍、私はこれからの両親の介護の役に立てばと思い、介護初任者研修の資格を取った。
足湯の実習があり、他人に足を洗って貰う気持ち良さを体験した私は、研修での宿題と言う名目で母にお願いすると、何とか足を洗わせてくれた。
スネの粉吹きが強烈で、靴下を取った時、白い粉が空中を舞った。
足の甲やくるぶしまでカカトと同じカチカチの角質化していた。
水虫検査は陰性だったので、ひたすらふやかして洗うを繰り返した所
普通の足が見えて来た。
綺麗好きなお母さんだったのに、、、ショックだった。
足湯をきっかけに徐々にお風呂に入る気持ちになるかと思ったが、
【お風呂】と言うキーワードを私が言うだけで、
「もーーーほっといてよ(怒)」と黄色い声を出すようになった。
こりゃもう無理だと思い、デイサービスでお風呂に入れて貰おう!と思ったが、絶対に行かないと言う。そりゃそうだ。
そこで、ひと芝居うった。
『区で開催してるお迎え付きの無料温泉がすぐそこに出来たから行って来たら?』
と言うと、なんと行ってくれたのだ!
受け入れ側のショートステイ先も、区の温泉施設と言う設定に全面協力してくれた。(ありがたい( ; ; ))
これで月に一回のショートステイでお風呂に入れるようになる!
と思ったが
拒否が強過ぎてプロの方でも入れる事が出来なかった。
「職員みんなで、手を変え、品変え、人を変え誘っているのですがどうしても入れる事が出来なくて申し訳ない」と連絡を頂くくらいだった。
そこで、お願いした。
『当施設は感染予防のために、ご入場頂くにはまずお風呂に入るシステムに変わりました』と靴を脱ぐと同時に、勢いで服も脱がせてお風呂に直行してみて欲しいと。
すると、大成功!やっとお風呂に入ったと連絡が来た!
結局今も家では入りません。
ヘアカットをしてあげた時、あえて服の中に毛をいっぱい入れて
「お母さんッごめん!失敗して服の中に髪の毛が入っちゃった!
シャワーで洗い流すしかないわ!!」と言うと勢いに乗せられて入ってくれる、事もある。
家での入浴を観察していると、
◦蛇口の使い方がわからない。
◦「次、何したらいいの?」 と私に聞く。
◦どのボトルで何を洗うのかもわからない。
◦私が準備しておいたパンツも促さないと履けない。
これでは一人で入浴なんて無理。かと言って、家族に入れて貰うのは抵抗があるようだから、ショートステイに繋がれて本当によかった。
月一回程度の入浴でも、膀胱炎の再発はなくなったし
すれ違って超臭いと言う事も無くなったので、
『もう入浴問題はこれで解決!』と自分に言い聞かせる事にした。
黄色い声で猛烈拒否をする程嫌なんだから、これでいいんだ。