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読書感想文①(55歳の教科書)
(書評です)
【本に出会う】
ある県庁所在地、郊外の本屋で、この本に出会った。
ちくま文庫を多めに置く本屋なので、少し硬派な書店といえるかもしれない。
アマゾンのAIから薦められることはなかった本だ。立ち読みをして、買うことにした。税込で880円。
ランチ1回分だが、本や美術展など、文化の値段は恐ろしく安い場合があり、立ち読みもしたし、元を取れることだけは確実だった。
【組織人ではなく個人】
副題がついている。
『坂の上の坂を生き抜く』だそう。
司馬遼太郎の『坂の上の雲』(※)を意識しているようだ。
※「坂の上の雲」とは、雲(欧米列強)の 上を目指す明治人の陽気な上昇志向を 象徴している。
著者の視点は、寿命が60才に届かなかった明治時代と異なり、今は寿命が伸びており、50代からの30年位を「坂道」ととらえている。
坂道なので、息も切れるし、折角手に入れた完全なる自由を、また束縛と緊張の日々に捧げるのかと、訝しがる向きもあろう。
しかし、著者は、坂を上る人生、挑戦する人生を良しとしている。
著者は、リクルート社出身である。
自身が三十代で年収1500万円を達成し、
海外勤務も経験し、四十代で会社を飛び出して中学校長公募制に応募するなど成長経験が豊富だ。
社内自営業者を目指すとか、自分の業務経験の棚卸しをしたほうがよいなど、最近よく聞く話がポンポン出てくる。
ただ、私が最も惹かれた点は、
著者は、年収1500万円を達成したところで、病にかかる。
そこから、組織人ではなく、「個人」としてワクワクできる人生を歩んでいくことを決断したことについてだ。
【まとめ】
印象に残ったエッセンスを記します。
○いきなり退職してもワクワクドキドキできるが、まずは組織内自営業者(※)を目指す
※弁護士、会計士のような専門家的な立
場だそうです
○生きた証しは会社ではなく、家族に記憶される
○自分で本をだし、講演できるスキルを身につける
このほかにも成程な と感じる内容が満載ですので、今後の参考になると思いました。
折角退職して苦役から解放されても、テレビやスマホ動画に時間を費やしてはモッタイナイ。
何かのプロ(マニア)になることが今後のカギ なのでしょう。
たぶん、生活水準が落ちても、好きなこと。
やむにやまれず注ぎ込むエネルギー。
まだ間に合うのだろうか。
はて、どうしたものか。