2023/08/08の日経を読んで
人事院は7日、国会と内閣に2023年度の国家公務員一般職の待遇に関する勧告を提出した。月給とボーナス(期末・勤勉手当)を2年連続で引き上げ、大卒と高卒の初任給を33年ぶりにともに1万円超増やす。多様な働き方へ「選択的週休3日制」の拡充を打ち出した。記事を要約すると共に所感を述べたい。
優秀な人材の公務員離れを食い止めるには民間と比べて見劣り感のある給与と、深夜残業など過酷な職場環境を改善する取り組みが欠かせない。
人事院の川本裕子総裁は7日の記者会見で「霞が関を中心にブラックというイメージがなかなか払拭されない。」と述べる
民間企業の賃上げ動向を踏まえ、官民の給与水準の格差を縮める。月給を平均3869円、ボーナスを0.1カ月分それぞれ上げるよう勧告した。
人事院が21年度に実施した学生を対象にした意識調査では、国家公務員を選ばなかった理由に「民間と比べて給与が低そう」を挙げた人は4割弱に上った。
人事院には公務員のなり手が減り、行政の遂行能力が落ち込むとの危機感がある。国家公務員総合職の入省5年未満の退職率は16年度採用者で10%に上った。3年前と比べて5ポイント上昇した。
国家公務員離れが進んでいるというのはこの記事からも各種メディアの報道でも耳にすることが多い。民間が大幅な賃上げを実施している一方で国家公務員の賃上げが進まないのはいかがなものか。
今回の記事で非常に残念だったことがある。それはこの勧告、人事院から国会と内閣に提出されたが、これは国家公務員一般職を対象にしているということ。いわゆるキャリア官僚を対象にしていないことが非常に問題である。これではますます国家公務員離れが進むと懸念する。
かつては親方日の丸と言われ、国家公務員になることは名誉なことだったと思う。私の父は民間から国家公務員への転職をしているが、給与という面ではどうしても民間に劣ってしまう。
大学時代も授業後に公務員対策講座に大学2回生くらいから通っていた友達もいた。彼らはその後どうなったのか分からないが、日本を行政で支えていくのは間違いなく国家公務員である。
今後、この勧告が一般職だけでなくキャリア官僚にも広がるようになることを祈りたい。