高雄の奥
好きな絵巻があります。
京高雄の紅葉の季節になると思い出す。
高山寺に伝えられたもの。この寺の僧で有名なのが、明惠上人という方。鎌倉創世期の人物だが、いつか生涯を描きたいと望んで10年以上になりますが、まだまだ。断片の取っ掛かりは、「頼朝伝」に用いました。ただし単行本では編集カットしています。
夢酔は秋の神護寺には足を運んだことがあります。山はかくも赤く秋を演出するものかという、言葉にも出来ない感動を覚えた記憶がございます。先の明惠上人は少年の頃に神護寺で修業の折、癖の強い文覚をして、あれは神童だからと、ただ見守るだけだったという逸話がございます。
いつか、高山寺に行こう。
いつかね、いつか。いつかねぇ。