
毎年思う、本当に観たい紅白ってなに?
去年も思ったけど、紅白歌合戦って、1年を締めくくるぞという矜持をNHKそのものが持っていない気がする。ただ騒げばいいくらいの印象。路上で騒いでいるハロウィンのように、ゲテモノの闇鍋を拡げて
「どーだ、美味いか、美味しいか」
とジャイアンみたいな二択を迫られている感じ。
だから、観ない。
2024年、本当にエンターテイメントで綺麗に品よくパフォーマンスしてくれたのは、林檎姐さんくらいだと思った。
去年は、これくらい突き放して感じた。
星野源が歌を変更する騒ぎがありましたね。
わざわざ昔の歌を引っ張り出して、NHKとは無縁の歌。炎上したからちゃっかり変更というのもお粗末。今年の歌だったら、こんな問題は起こりもしなかった。2024年中に新曲はあるんだよ。1月2日に「一瞬」、12月27日に「光の跡」を発表している星野源。どちらからかチョイスすればよかっただけ。NHKが「地獄でなぜ悪い」を選曲したのなら全部そちらが悪い訳だし、星野が歌いたいというなら「今年ので」とNHKが云えば済むだけ。根本的におかしいものを露呈した一件だ。
石川さゆりに「天城」「津軽」の二択しか与えないのもハラスメント。地震があったから能登半島の歌にしてるけど、それだって2024年の歌ではない。今年の大晦日はきっと二択ハラスメントに戻るだろう。
こういうところだぞ、NHK……!
皆様は、本当に観たい紅白ってなんですか?
私は、その年に発表されて、その年耳についてツイツイ口ずさめて、ああ今年の歌だったよねと思いながら、テレビを通じて一年を振り返られるような紅白が理想だった。
たのきんとか出てくるまでは、そんな紅白だったような気がする。
少なくとも出場枠をブランドにできた。
特別枠なんて、死んだ名士を偲んでみんなで合唱するくらいでよかったんだ。普通はいらないものなんだよ。
ロックの人は敢えて背を向けて、出ないことのやせ我慢が粋で格好良かったんだ。そんな紅白が80年代後半から壊され始めて、90年代には無残に砕けて、今日まで屍のように惰性で走っている。
24時間テレビと紅白は世の中に必要ない番組の2トップになってしまった。
とても悲しくなるのが、毎年の大晦日。
例えば、2024年の紅白が、こういうものだったら……という妄想くらいはしてみようか。
正統な姿は、ホントはあった筈なんだ。
【白組】
怪獣の花唄:Vaundy
ライラック:Mrs. GREEN APPLE
幾億光年:Omoinotake
恋…情念:三山ひろし
心拍音:三浦大知
BREAKOUT:Snow Man
涙ひとしずく:東京力車
夢見た果実:純烈
俺達の子守唄:鳥羽一郎・山川豊
くじら:菅田将暉
永久 -トコシエ-:HYDE × MY FIRST STORY
Romantic:SEKAI NO OWARI
新しい恋人達に:back number
恋のブギウギナイト:サザンオールスターズ
Chururi:ゆずfeat. 松 たか子
イルミネーション:B'z
さよーならまたいつか!:米津玄師
風を贈ろう:さだまさし
風ぐるま:吉 幾三
【紅組】
会いに行くのに:あいみょん
晴る:ヨルシカ
晩餐歌:tuki.
それでもただ:miwa
Break out of your bubble:Little Glee Monster
寒牡丹:水城なつみ
昭和かたぎ:天童よしみ
備忘ロック:汐れいら
二時間だけのバカンス:椎名林檎・宇多田ヒカル
似たものどうし:西川ひとみ&一塁あや乃
雪の花:藤あや子
自業自得:乃木坂46
風花岬:石原詢子
相思相愛:aiko
おてんとさま:島津亜矢
いのちの砂時計:伍代夏子
366日:HY
とこしえの旅:石川さゆり
舞台に立って:YOASOBI
ほら、だいたい2024年発表曲かリバイバル曲で、編成できるでしょ。
Kは無理して入れる必要ないし、新曲ないのにアミューズで毎年トリにしなくてもいいじゃない。福山は「桜坂」のリバイバルしか新曲出していないし、あまり世間に知られていない。NHKのドラマにもいない。選考されることすら謎であり、トリになるのも大いなる謎。
これで余計なコーナーなしで、朝ドラネタを挟んで、放送時間も無理に伸ばさないでさ、シンプルにいけるでしょう?特別枠が欲しかったら、西田敏行を偲んで「花が咲く」をみんなで合唱、八代亜紀とかも紅組合掌、前半でTARAKOと大山のぶ代偲んでKIDS枠で踊るぽんぽこりんとドラえもんとかを、すりゃいいじゃない。
去り行く2024年を、せめていう歌で過ごしたかったよ。