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南北朝への焦点
昭和の頃、分かり易い歴史の時代があった。
信長・秀吉・家康といった戦国時代で、大河ドラマでもいちばん人気のあった分野だった。
反面、敬遠されていた時代もある。
幕末と、南北朝。
理由は簡単だ。人間関係や勢力の相関が分かりにくい。さっきまで敵だった奴がちゃっかり明日には味方になり、その反対もあったりと、時系列さえも複雑怪奇。そのうち司馬遼太郎が幕末模様を解きほぐしてはみたものの、南北朝に至っては有名人以外は顧みることもない。とにかく敬遠される2トップなのである。
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南北朝が、色々と人物推しになれるくらいのメジャーな分野に入り込んだ最大の要因は、若君のおかげであるのは間違いない。
その時代を描こうと思ったとき、今の時代ほど、資料が容易に並んだものはなかろう。構想に入ったのは2年前、準備稿に手を出し始めたのは2024年である。もうすぐ、とりあえずのラストに近づいている。そこまで綴ってから、校正と加筆という荒行になるが、2025年中には、出来るだけ早く、然るべき場所へ納品できるようにと考えている。準備稿は道なき原野を切り開く開拓の作業。これがしっかりしていないと、開墾と耕作は始まらない。
種をまくのは後になるけど、やっと、ここまで来た。
南北朝ブームが消え去る前に、人様の目に触れられることを願う!
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