メーテルリンク「青い鳥」を読んで


メーテルリンク「青い鳥」
江國香織さんの訳の世界に魅かれて
図書館で借りて読みました。
2022.6.4


栞の代わりは定期券の領収書。

著者 モーリス・メーテルリンク
1862.8.29 〜1949.5.6 ベルギー🇧🇪生まれ
劇作家 詩人 パリ象徴主義
多岐に渡る著作活動からノーベル文学賞受賞(1911年)
*受賞理由
…  豊かな想像力と詩的空想は時に御伽話の形式を装いながらもそれぞれの作品が神秘的方法で読者ひとりひとりの感性に訴え想像力を刺激して深い創造的発想を明らかにする。

この話。
この世のありとあらゆるものに命と意志を与えたお話です。
幸せと不幸、喜びと悲しみ、希望と諦め、
最後は、未来と輪廻…  の話になってました。
自分の記憶では児童文学のイメージでしたが、
原作は生死に触れた深く考えさせられる内容でした。

興味深かったのは
優しい者は、つい困っていたり悲しんでいる者を助けようとしてしまうけれど、時にそれは罠であることも描かれています。

気持ちの揺れ動きで、その存在が薄れたり
輝きを増したり、透明感をもったりする。
そんな風に、人の心一つで見える世界は変わることを教えてくれます。

しかし最終章で、これから生まれてくる命が
既に愛する者を見つけており、生まれおちた後に必ず探して出会い、そして再び別れを惜しむシーンには「運命の縁」を感じずにいられませんでした。

親の愛の尊さも描かれていました。
当たり前のように健康な体はあるが
健康であることもかけがえのない幸せ…であること。

そんなふうに 幸せは自分の目で見つけ出す…


そんなお話でした。 

読後感良かったです。


チルチルとミチルの飼っていた鳥は
コキジバト と訳されてました。

…キジバト  でした

この本の記憶冷めやらぬうちに
私は神社で青い鳥を見かけました。


そばに寄っても逃げませんでした。
調べてみたら イソヒヨドリ?
水辺を好む鳥で神社の手水舎のそばを
歩いていました。

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