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じきはら式☆ベストコンテンツ'24初夏(2024/4/1〜6/30までのコンテンツベスト25)

はじめに

ぼくにとってコンテンツとは「贅沢な釣り」である。大河に釣り糸を垂らし、釣れた魚を吟味する、そして品評する、時には釣果を自慢をし、時には大した事なかったなと思う。やれ背びれが綺麗だ、やれこのエラが独特だ、やれなんとかだと、そうして勝手に出来上がっていくの「図鑑」で、それはぼくだけの「図鑑」であって、人は皆それぞれの自分の「図鑑」を持っている。ぼくが様々なコンテンツについて話し語るのは、自分だけのオリジナルの図鑑を作り続けることであって、それはぼくの人生をぼく自身が深々と生きることにある。ぼくは生き続けている限り、大河に釣り糸を垂らし続けるのだろうと思う。そしてぼくが何か、固有の何かを作り出す時、支えになってくれるはずだと思っている。


第25位 ゲーム 『Little Kitty, Big City』

猫ちゃんゲーブームに乗っかって出現したであろう下町箱庭アドベンチャーゲーム。『ストレイ』もそうだけど、膨大な時間がかかりがちなオープンワールドゲームがだいぶユーザーの中で飽きられてきたのかな〜という印象。タイパじゃないけど、休みの日に3、4時間プレイして「あぁ良かったな」と思いたい、思えるゲームの多いインディーゲームの時代なのかな。


第24位 ゲーム 『banana』

トレカやNFTみたいにゲーム内アイテムが換金アイテム、リアルマネートレード品として機能しているらしい…プロゲーマー・配信者以外でゲームで稼げる手段が今後どんどん増えていくのかどうか観察していきたいなと思いました。デジタル内職として老後とかに出来ているのだろうか。なんか我が心のベストゲームのひとつ『バイトヘル2000』のミニゲームみたい。


第23位 ゲーム 『play a catch?』

変なボール投げちゃってごめんね、こちらこそ。言葉にしなくても、伝わる『風ノ旅ビト』のような非言語のコミュニケーションゲーム。行動、アクションのひとつひとつが言葉となり記号となる、現実世界のコミュニケーションがシンプルな形で表されていて、素敵だなと思った。


第22位 ドラマ 『SHOGUN 将軍』 

ゲーマーとしては『仁王』の実写ドラマとして見ている。かなりエロいしグロい。異世界に来て、事情を察してくれる人、言葉が通じる人と出会って、自然と恋に落ちて、しかし戦争が始まって、まるで『ファイナルファンタジー10』のユウナとティーダのようで、ぼく的にはかなりゲームっぽいなと思った。


第21位 映画 『ありふれた教室』 

あんまり教室系映画の更新にはなっていない感じがした。まあ教室モノは好きだ、ぼくの愛着・執着と言っていい。引きこもりなぼく、一時期まで学校というものを恨んでいたからかもしれない、そして今なお、学校の意味を自分の中で問い直し続けているせいだと思う。まあ映画の最後、演算の結果0になりましたっていうのは簡単なんだけど、実際問題・現実問題、学校が果たしている役割を今、公共の何が担うのだろうか。まあそんな事を考えた。あと先生があんまりに可哀想な映画。


第20位 ひら☆マン+ 『おでん』 

女性の先輩とのほのかな関係性を描いたマンガ。上京した不安な心を、おでんのほっこり感と先輩のほっこり感がユニゾンしてマンガ全体を優しく包んでいる。ジブリヒロインのようなキャラ造形によって、青い鳥文庫のような(具体的には『若おかみは小学生』)ジュブナイル感を漂わせていて、朝ドラの香りが漂い、もうこのままドラマ化しちゃっても良いんじゃね?と思わせる。欲を言うならば、偶発的に主人公のメガネが外れてしまったシーンとそれを目撃した先輩の反応、ドラマが見たかった。


第19位 YouTube 『一触即発のラップバトル』 (シャラララックス【岡山弁アニメ】)

いくつになっても、どうなっても生きている限り表現は出来る。そんな勇気の出る動画。まあ構ってくれる人がいるのが条件ですが。あと読み切りギャグマンガっぽくて良い。


第18位 YouTube 『三上悠亜さんと初コラボ!ホリエモンの‘’真面目な”下ネタトークが大爆発!?!?』

自分がいかに「ぬるい」のかがよくわかる動画。ただそれだけだ。


第17位 テレビ 『こどもディレクター』 

前回に引き続いてランクインしているが、こちらはレギュラー放送版。テレビカメラだと取材感が出る、スマホカメラは監視社会感が出る。いかにスマホが個人の目となり耳となり、心持ちとなって機能しているかがわかる。公共と個人、テレビとネット、ジェネレーションギャップとまではいかないけど、カメラをめぐる人々の意識・認知の変化が見てとれる、考える事も出来て面白い。


第16位 ラジオ 『松岡茉優&伊藤沙莉「お互いさまっす」MBTI診断の回』

GMTのリーダーと寅子の、うわぁ朝ドラ感!素敵!満載のラジオ。MBTI診断というコンテンツ?現象がどう社会に思われているのか、飾り気のない言葉で話されていて、面白かった。


第15位 YouTube 『Twitterに戻せ』もやしさらだ

格ゲーの対空パンチ並みに拳突き上げるのが面白い。演出の意図としては、拳を突き上げ、怒りを表しているように見えるのだけど。なぜかぼくには流れてきたモノに反射的に反応しているTwitter社会を表しているように思えた。まあこの文章もその反応社会的だけど。反応が可視化出来る時代っていうのは面白いけど、疲れるね。正直TwitterとXの違いがわからんので、戻っても良いと思うけど。


第14位 『ニコニコ動画(Re:仮)』

大変な事が起きて、緊急の避難所的にシェルターのように建設された仮設のニコニコ動画。ランダム表示ってのがガチャ的というか一昔前Yahoo!ブログでランダムでブログを探して遊んでいた事を思い出した。


第13位 YouTube 『三体人害怕林黛玉』

なんにも分からないけど、なんか大体わかるニコニコ動画感のある謎MAD。素材・題材の同世代感がハンパない。YouTubeのアルゴリズムに感謝。


第12位 ドラマ 『フォールアウト シーズン1』 

PVの感じで想像していたよりも2倍ぐらい面白かった。知らなくて良かったことや、知って良かったことなど、知るという人生、アドベンチャーを歩み出したシーズン1。女性主人公にしても、別になんか変わった感じがしないのは、どうなのかと思うところはある。


第11位 AI 『大成怪奇譚』

この音楽でAIに興味を持った。なんとな〜く、みいらみさとっぽい感じ。でも「AIが作りました」と言わなければいけないのは何故なんだろう。生成AIのマナー?常識?なんだろうか。まあ今の常識的には詐欺になっちゃうからか。


第10位 AI 『chat GPT』

https://chatgpt.com

無料版。何か企画案のタネみたいなものを誘発させるものとして面白いかなと思った。本読んだり、ゲームしたり、アニメみたり、マンガ読んだりするのと変わんなくね?って感じた。


第9位 AI 『Suno』

AI=誰も傷つかない、誰も傷つけないコミュニケーションツールなのかなと思った。ぼく的には孤独の、夜中のお供に良いかなと思った。ゲームというのも傷つかないコミュニケーションツールみたいなもんだし、AIと戯れるっていうのも良いのではと思ってきた。ただぼくの望んでいた世界になっていく嬉しさと怖さがある。


第8位 YouTube 『ビビデバ/星街すいせい』

アニメとドラマが融合した映画『ロジャー・ラビット』のような実験的なMVが印象的。大人が作り上げた撮影所から広い外へ出ていくというのが古き良きフランス映画、ヌーヴェルヴァーグの香り、具体的には『5時から7時までのクレオ』のように、実存主義的でヌーヴェルバーグ的で、とても良かった。ドレスに包まれているだけが、プリンセスだけが私の人生ではない。


第7位 音楽 『マインクラフトのレコード「Precipice(絶壁)」』

マインクラフトver1.21 トリッキートライアルアップデートで追加されたという新しいレコードの1曲。マイクラではレアドロップでレコードが手に入るんですって!知らなかった!素敵!マイクラの音楽はチル感がたまらんよ。


第6位 ひら☆マン 『カーテンコールは終わった』 (えすけい)

ある作家の消失は、悲しいけども誰かの背中を押す糧にもなる。それはまるでその作家を利用しているかのようで罪悪感は拭えない。ただそれでもなお、ぼくたちは生きていかねばならないと、生き続けていかねばならないと、ラストシーンの背中を見送る読者であるぼくに問いかけてくる。


第5位 ドラマ 『三体』 

思いのほかあっさりとしたSFドラマ。そのあっさりとしたスタイリッシュさは、フラットな、画一的に管理された現代社会を思わせる。虫ケラ扱いされる、仲間はずれにされる、疎外感みたいなもの叫びが救難信号のように、ぼくには聞こえてきた。チャンイーモウ監督で映画化するとのことで興味深い。


第4位 ドラマ『虎に翼』 

めっちゃおもしれぇ。すっごいキャラクターの造詣がしっかりしたドラマなのでスピンオフ(ヨネ編、轟編)とかやりそうな感じ。なんとなくアメコミ、というよりマーベルの映画やドラマのようなキャラクタードラマっていう感じで、それは吉田恵梨香さんがぼくの好きなアメコミアニメ『TIGER&BUNNY』の脚本家だからなのかも。時代は違えど、人間が、キャラクター達が織りなす群像劇に勇気を貰いながら日々見ております。


第3位 アニメ 『T・Pぼん』 

誰かを助けたい、勝者が作る歴史に残らないであろう、いわばモブ、平凡なキャラクターも助けたいのだというのが、マルチバースというか、極めて普遍的な物語で良かった。みんなモブ、みんな凡だけど、みんな自分の宇宙の主人公で、あなたの宇宙はあなた無しには存在しないのだ、だからあなたは歴史にとって重要な人物なのだ。まだシーズン1だけど、良かったです。YouTubeでオープニングだけでもカッコいいから見たほうが良いと思いました。


第2位 映画 『哀れなるものたち』 

どこか『ピアノ・レッスン』を思い出させる。人間の普遍的な美しさと気高さを知る、大島弓子『綿の国星』のような映画。どんな形でも誰でも自分の人生を生きる事ができるんだよ〜という方法を映画を通して学んだ、体験したかのような映画でした。変わっていく勇気、押し付けに歯向かう勇気、そして自らを、こうしか生きられないのだと憐れむ勇気、この3つの勇気が大事なんだなと思いました。ベラは自分の人生を生きたいと願い行動した「3つの勇気を持つ者」ベラは自分の人生というアドベンチャーを生きる勇者であり、そしてぼくたちの心の中に勇者は住み続けるのだろう。


第1位 映画 『オッペンハイマー』 

素晴らしかった。ぼくの中ではノーラン作品のベストが『メメント』と『オッペンハイマー』が毎日1、2を競い合っている感じ。正しかったのか、そもそも正しいとはなんなのか?な、映画。正しさ、誤り、本物、嘘をめぐる人々の今の思い(生成AI、フェイクニュース、歴史修正主義など)と重なる、極めて今っぽく、2024年的な映画だと思った。師匠アインシュタインの亀仙人感がめっちゃ良かった。


おわりに

3ヶ月に1回って結構短いぃ。来年からは、やらんかもしれんです…。今年は言語化の訓練・実験として、やり切ってみますが!

4〜6月を振り返ってみると

色々と世の中ゴタゴタしてたなあ、まあそれでもなんとかなっているのが日本らしいというか諦めているというか、なんというか…。

ゲーマー寄りのぼくとしては、あまりにもゲームが盛り上がってないなあ感がすごい。『パルワールド』以来盛り上がってないのではないか…ニンダイが同接200万人はすごいのかもしれないけど、みんなでトレーラー見ているだけだし、肝心要のゲーム本編の話がない。下半期に期待。

以上、じきはら式☆ベスト25(トゥエンティファイブ)でした!

四季シリーズなので、次回は9月末日予定(初秋)です…では!

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