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【詩】ひかり

ひかりと呼ばれるものが
電磁波の一部であるように
人生と呼ばれる時空間も
大きな流れの中の一部として
いまここに表現されている

この遠くて短い人生のうちに
人はどれだけ己について
知り得るというのだろうか
しかし人生を歩むことでしか
知ることのできない己の姿もある

ひかりが闇を救い照らすように
人生も自らを優しく目覚めさせる
生きるとは己を呼び起こすこと
眠りから覚めてなお生きるとき
人はひかりとしての人生をたどる

ひかりとして生きる人の目には
紫外線も赤外線も放射線ですら
必要な姿を伴って映ることだろう
そのときひかりの人は知るのだ
己こそが大きな流れであることを

己をその眼に映すとき――

すべてがおわり
すべてがはじまる

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