【詩】無色透明

なにかは起きている
いつもそれは起きている

なにも起きないことも
起きていないことが起きている
だからなにかは起きている
やっぱりなにかは起きている

でもそれに気づかない
あるいは気づいても
気に食わないか　無視をする
なにか　は　なにか　であって
無色透明の出来事なのだ
期待の色に染まっていない
正誤の重さを帯びていない
無色透明の出来事なのだ

なにかは起きている
いつもそれは起きている
あとはただ気づくだけ
気づいて感じて感謝して
見送るように手放せば
つぎのなにかが起きてくる

安心していい
そういうものなのだから