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天使の分け前(2011🇬🇧)

原題: The Angels' Share(2011、イギリス=フランス=ベルギー=イタリア、106分)
●監督:ケン・ローチ
●出演:ポール・ブラニンガン、ジョン・ヘンショウ、ガリー・メイトランド、ジャスミン・リギンズ、ウィリアム・ルアン、ロジャー・アラム、デヴィッド・グッドール、シボーン・ライリー、フォード・キアーナン

非行少年ロビーが社会奉仕活動の一環として訪れたウイスキー工場で、テイスティングの能力を開花させるというあらすじの映画。

冒頭でロビー同様、様々な犯罪を犯したものたちが法廷でその罪状を言い渡される場面を一人一人映していくことでその人物紹介も兼ねるという面白い演出。

落語でいう与太郎的ポジションのアルバートが駅のホームで酔っぱらってふらついていると構内放送を使って駅員が「神からのお告げです。線路から出やがれ!」と罵倒するシーンはこれぞイギリス映画って感じで最高。

ケン・ローチ監督作品ではあるが救いがなくて絶望的なんてことはなく、驚くことに普通に家族みんなで見られるような良い映画となっている。

スコットランド、グラスゴーが舞台ということでもちろんロビーを取り巻く暴力だったりと暗い現実というのはあるし”ウイスキーもの”みたいなジャンル映画というかシンプルなサクセスストーリーにはなっていないが、最後は爽快な感じを味わえる。


ジョニー・デップ主演『妹の恋人』の主題歌としてもおなじみのプロクレイマーズの"I'm Gonna Be (500 miles)"が何度か流れるが、この能天気な音楽が結構効果的に働いていると思う。

ていうかPVにも思いっきり『妹の恋人』の映像使われてるんですね。。こちらもイイ映画でした。


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