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ジミー、野を駆ける伝説(2014🇬🇧🇮🇪)

原題: JIMMY'S HALL(2014、イギリス=アイルランド=フランス、110分)
●監督:ケン・ローチ
●出画:バリー・ウォード、シモーヌ・カービー、アンドリュー・スコット、ジム・ノートン、ブライアン・F・オバーン、シェーン・カレン、ソーチャ・フォックス、アシュリン・フランシオーシ 、カール・ギアリー、デニース・ガフ、フランシス・マギー 、アイリーン・ヘンリー、ステラ・マクガール、マーティン・ルーシー、マイケル・マーフィ

大恐慌のニューヨークから故郷アイルランドへ帰ってきたジミー・グラルトンを主人公とした映画。

1920年代初頭のアイルランド独立戦争〜内戦を経て、ジミーがかつての仲間たちと作ったスポーツや詩、芸術、ダンスなどを楽しむホールを再開させようとするところからストーリーは動きだす。埃かぶった空き家となったホールの中で10年前のことを回想するジミー。

内戦時代のアイルランドに関しては同じケン・ローチ監督の『麦の穂をゆらす風』で悲しみと辛さが痛いほど丁寧に描かれていて、比べてしまうのも良くないが、そちらの方が鑑賞時のインパクトは強烈に残った。

戦争の辛さを嫌というほどに感じられるがゆえに何度も繰り返し見られないという意味では、『シンドラーのリスト』に並ぶと思っている。

この作品も祖国のために闘い、国外追放となったジミー・グラルトンの活動を真摯に描いているが、保守・教会側が悪者に描かれすぎかなと感じた。

移動図書館をしていたジミーの母親と、彼を捕まえにきた警察官が子供のころその図書館が楽しみだったと語らう場面はほんのわずかだったけど、敵・味方のない平和な時代の思い出を、どちらの派閥からの視点とか関係ない形で蘇らせてくれたようで、良いシーンだった。


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