UFO少年アブドラジャン(1992🇺🇿)
原題: Абдулладжан, или Посвящается Стивену Спилбергу(1992、ウズベキスタン、88分)
⚫︎監督:ズリフィカール・ムサコフ
⚫︎出演:ラジャブ・アダシェフ、トゥイチ・アリボフ、シュフラト・カユモフ、トゥチ・ユスポ
UFOに乗ってやってきた少年アブドラジャンと、彼を息子として受け入れた人々との交流や巻き起こる騒動をチープでコミカルに描いたウズベキスタン映画。
ちょうど今、電気グルーヴ・ピエール瀧による"YOUR RECOMMENDATIONS" ウズベキスタン編を観ていたところだったので、まるで誘われるかのように大須シネマで観てきた。
スティーブン・スピルバーグへの手紙という体裁でストーリーは始まり、ウズベキスタンの農村のコルホーズの会議のシーンが映る。
「宇宙人とのコンタクト」よりも、「ウズベキスタン」の「農村」の「コルホーズ」の方がなんだか遥か彼方の異世界のように感じる。
異星人である彼の経歴よりも、耳を噛むと婚約のしるしになるだとか、ポプラの木の話とかそういった村の風習や風土の方が興味を引いた。
明らかにただの鍋をワイヤーで吊っただけの宇宙船など確かにチープであるが、『不思議惑星キン・ザ・ザ』とかもそうだったけどあえてチープを狙ってなくちゃんとまじめにやっているところが好感持てる。
アブドラジャンが来たことによる神秘現象というのが、お札を増やす、クワが空を飛ぶ、キュウリやスイカ、メロンが巨大化する、ニワトリがたくさん卵を産むというもの。
農村の人たちの半径5メートル以内の想像限界上で最もリアルな奇跡といった感じで、面白かった。