ショートショート「午前7時30分」
午前7時30分、毎朝同じ時間に僕はこのベンチに腰を掛ける。
学校に行くまでの15分間、このベンチは僕の特等席になっている。
自然公園を名乗るだけあって、この公園は都内にしては中々の広さを持っている。林の広がる公園内には遊歩道や広場が設けられていて、毎朝この時間はおじ様やおば様がランニングやジョギングに励んでいる。
そして恐らく今公園にいる中で最も若いであろう僕は、しかし体を動かさずベンチにふんぞり返っている。別に読書や勉強をしてるわけじゃない。
僕よりも何十年と生きてき