車を追突されたら相手が任意保険に入ってなくて大変だった話
はじめに
こちらは、もう何年も前の話なのですが
実家の母が停車中に別の車に追突され、車の修理費を請求したものの相手は任意保険に入っておらず、請求がまったく上手く行かなくて大変で
こうしたトラブルの際に、車両保険のオプションにある弁護士特約に加入しておくと相談ができていいですという、まとめるとそういう記事です
以下、細かい経緯と大変だった事と、関連したちょっとした小話などが書いてありますが
大事なのは弁護士特約は付けた方がいいですよってことなので、あとはお好みで読んだり読まなかったりして頂ければと思います
4年前の市の無料相談と調停
それはもう4年も前の話です
自分の実家の母が信号待ちの停車中に、他の車に追突され、幸いにして大きな物損も怪我もなく、警察に事故の届け出をして、後日修理の請求書を送るという事になったのですが…
ぶつけた相手方が請求書を送っても、電話で問い合わせても、うんともすんとも言わなくなってしまい、困った母に相談を受けました
自分も特に法律に明るい訳ではなく、こうした場合の最適な対応が分からなかったので、市が無料でやっている法律相談に問い合わせてみる事にしました
こちらの状況は
① 信号待ちの停車中に追突をされたため10割相手負担
② 警察には事故届け提出済み
③ 相手の住所と電話番号は分かっており、修理費は必ずお支払します、という文言の誓約書を事故当時、相手方が寄越してきたが結局連絡がつかない
④ 車の修理費は13万ほどで人間の怪我も後遺症も無し
⑤ 相手はどうも任意保険に未加入らしい
という内容です
まず、法律相談をして知ったのですが
自賠責保険っていう必ず入らないといけない保険がありますけど、あれは人間が怪我をしている場合のみ上限つきで支給される保険で、それは今回のケースでは使用はできません
もし母が怪我をしており請求を行おうとした場合も、自賠責保険の請求は事故を受けた側が行わなければならず、その手続きはとても煩雑で、法律の素人が行おうとすると困難を極めるそうです
そして今回の物損は13万と少額のため、相手に請求のための裁判を起こしても、そのための裁判の手数料や、弁護士への相談費用の方がおそらく高くなってしまう、という悩みがあります
そうした場合の少額の請求を、司法機関に届け出できるシステムがあって、それを調停といいます
明らかに相手方が支払うべき案件なので、このシステムを利用し、相手を裁判所に呼び出して請求する対応することを勧めて頂きました
話し合いに裁判所が仲立してくれるけど、手数料が高くない上に手続きも難しくないし、当事者同士が直接会わなくともよい、というとても良いシステムです
不勉強ながらこんなシステムがある事を知りませんでした
では、これを利用して請求を行えばいいね、と思ったのですが…
謎の頑固さを見せる母
母は、できたらこういうシステムは使いたくないと訴えてきました
向こうは必ず払うと言ってきたのだから、それを待ったり、支払いを請求するにしても自分でやりたいと言うのです
それどころか、相手の住所は分かっているから、訪ねてみると言い出しました
しかしその時点で、相手は連絡が取れないしひょっとしたらヤバい奴かも知れないのです 任意保険に未加入なのもこわいだろと感じました
母自身が請求を行おうとするのは、新たなトラブルを生む原因にしかならないと思ったので、止めた方がいいと繰り返し言ったのですが、母はぜんぜん聞いてくれませんでした
自分がこうしたい、と思ったことは人にどう言われても曲げられない頑固な面がある人なのです
じゃあ仕方ない、せめてひとりで行こうとするのは止めて欲しいので、自分も同行させてくれと言ったら
「なに言ってんの、危ないかも知れないからお前は家にいなさい」
という、めちゃくちゃ身体を張ったギャグみたいなことを言うので、いいからオレを番犬にして連れてけ! と押しきりました
そして親子で相手の家に押しかけましたが、幸いなことに大きなトラブルもなく、ただ払い渋りしてた相手に毎月わずかばかりでも支払いをさせる約束をすることができました
で、それがかれこれ、4年も前の話なのですが
まだ支払いが終わってないのです
でもあと二万くらいです
母は粘り強くこまめに連絡を取り、払い渋りをするクソやろうに付き合ってやって、本当に少しずつ受け取っています
だからそこを裁判所の調停にすれば良かっただろと思いますが、やってる母は凄いので尊敬もしてます
完済されたらいいお店のお寿司をご馳走する約束をしてます
完済されてもマイナスがゼロに戻るだけですけど、気分的にはめでたいので
しかしもしもの話ですが
もしこの件で、母が事故により死亡かもしくは大怪我をしていても、相手が自賠責保険しかない状態で、請求は自分が行わなければいけなかった訳です
支払い請求をしてもうんともすんとも言わない相手に、母の看護(か死亡後の事務処理)をしながら、実家の猫の世話や、自分の仕事もこなしながらやらなければならなかったかも知れない訳で
こういう時に、保険の弁護士特約がもしあったら、相手の対応と自賠責保険の請求は任せる事が出来るので、まったく違ったと思います
そんな事にならなくて良かったです
よろしければこの記事を見て頂いた方で、弁護士特約は特にしてない方、いらっしゃいましたらお手持ちの保険の確認をしてみて欲しいです
保険会社によりますが、少額のオプションでつけることが可能なはずです
サラ・コナー推しの母と『ターミネーター・ニューフェイト』
そんなこんなで、いろいろあって
色々とあった母はすっかり疲れちゃってしおしおになっていました
自分でやるって言ったんじゃろ、と思いましたがそれを言ってもしょうがないので
元気づけようと映画を観に行きました
当時公開されていた『ターミネーター・ニューフェイト』です
実家の母は『ターミネーター』と『ターミネーター2』がすごく好きで、というかリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーが大好きで推しなんです
そんなサラ・コナーを久々にリンダ・ハミルトンが演じるこの『ターミネーター・ニューフェイト』を観に行ったのですが
もう、サラ・コナー推しは大満足! の映画でしたね!
ショットガンもバズーカ砲もクールにぶっぱなす、60代女性が出てくる映画ってそうないですよね
他の登場人物の女性2人もそれぞれ良い個性があって、すごく面白かったです!
(一方、シュワルズネッカー氏をはじめとする男性陣の存在感が薄めの作品だったので、人は選ぶ映画だとも感じました)
母はこの映画ですっかり元気になって
観賞後にリンダ・ハミルトンのことを調べたら、何と母と同い年だと分かって
「わたしサラ・コナーと同級生だったのよ!」
と大騒ぎしていたので、良かったじゃんと思ったのでした
そして頑固さと我の強さは、確かにサラ・コナーとどっこいどっこいですよね、とも子供の立場から思ったのでした