見出し画像

豪雪の山里から ~ 嫁さんのこと

こんにちは。ようこそ

前にもちょっと触れましたが
今、私は単身赴任中

嫁さんは、自分が田舎に移住した後も
仕事があるからと埼玉のマンションに住み続けてます
(自分の脱サラもチャレンジも構わないけど、当面の間は街に住んで勤め人を続けるというのが、彼女の唯一の条件みたいなものだった)

で、今の自分は、春から秋まで田んぼ仕事があり
冬は冬で何日も家を空けると
雪に埋まっちゃうので
埼玉に行くのは年に3回くらいなもの

一方、ワーカーホリック気味な嫁さんは
平日は夜中まで働いて、今やわが家の稼ぎ頭なのですが

貴重な週末の休みには
オレンジのSUVを駆って月に2-3回は訪ねてきてくれます

そして来るたび、大嫌いなカエルの合唱に悲鳴をあげたり、虫刺されで瞼をお岩さんのように腫らして「丸の内OLなのに、こんなんじゃ電車乗れない~」て嘆いたりしています

まったく不平等な暮らし
と嫁さんが思っているかどうかは知りませんが

移住して2-3年のうちは
「以前は海外旅行にも連れてってくれたのに…今年はどこにも行ってない」と愚痴られることも度々でした
それなりに不満もあったことと思います
最近でこそ何も言われなくなったけれど(諦めたか?)

たしか田舎に移住するまで、週末の休みは一緒にドライブとか買い物とか映画とか良く出かけていたと思います
その時、車の運転手はほぼ自分だったはず
嫁さんは率先して運転しようとはせず、「直線が続く高速道路で
トンネルがない所じゃないと(トンネルは怖いから)」
という厳しい条件つきのサブドライバーに徹していました

それが今じゃ一般道どころか
こっちの方が近いからって険しい方の峠道を選び
高速の割引がきくからって敢えて夜中の時間帯を選び
雪道もへっちゃらで
一人で当たり前に運転して行き来するようになりました

ほんと逞しくなったこと!

ていうかやればできたのね
ひょっとして能力を隠してたのか?(笑)

お陰で我が家の車は、つい先日、めでたく走行10万キロに到達したようです

そんな勝手に単身赴任の夫と、通い妻の関係も早7年
結婚して11年、その3分の2が別居って普通の夫婦じゃないなぁ
よくもまあ、愛想つかされないでいられること、って思います

とっくに離婚届をつきつけられてもおかしくない…のかも?

実際のところ、ちょっとキツいなって時期も無くはありませんでした

特に、新型コロナの蔓延のころは、さすがにこの老人ばかりの集落では
よその人が来ることに対する視線が厳しくて
気軽に往来することもままならず
それに伴って夫婦の間がギクシャクしたりしました

今考えると、都心で独りきりで外出もままならず
家に引きこもってた嫁さんのストレスは
田舎でわりと普段通りに暮らしている自分の比ではなく
相当に溜まっていたんだと思います

でも自分的には
単身赴任もコロナも大事な意味があったと感じています

というのも、都会に暮らして
傍にいるのが当たり前だった頃は正直…
相手のちっちゃな癖が気になってイラっとしたり
仕事で疲れた時とかに不機嫌な態度をとったり
不満を内に抱え込み、それに気づかない相手を心で非難したり
ということもありました

でも結婚して数年で突然、会社員を辞めるなどと言い出して
実際に離れて暮らして、めったに帰って来ず、自分だけ好き放題にやっていて
あげくに新型コロナもあって…

そんな日々の中で
ひょっとして、これが当たり前と勘違いしてたら
ある日突然、嫁さんを失う日が来ちゃうかも…(離婚とか病気とか事故とか、何があってもおかしくないから)
と、思い当たるふしがあるような無いような、漠然とした不安を抱いたのでした

その時に後悔しても遅いかも…もうヤバい?って

そこで、今のままの暮らしを続けていく中で
夫婦関係がうまく行かなくなりそうになったと仮定して
その時に自分はどう決断するのか?
田舎暮らしをとるのか、あるいは嫁さんとの関係修復を優先するのか?

そんな妄想と自問自答をする中で
自分は、間違いなく嫁さんの方を選ぶだろうと疑いなく思えました
そこまで田舎暮らしへの執着が絶対的でないということかな?(適当な…)

自分が今後も生きてくうえで、嫁さんは必要不可欠な人なんだってことを再認識できたのでした
それは家事をしてくれるとかそんな実利的なことではなく(自分は家事で困ることはないし)
自分の「心のよりどころ」としてという意味で

結局のところ、自分がこの片田舎で頑張れるモチベーションは
人様の役に立てる自分になりたいという気持ちもあるけど
一番は「嫁さんに褒めてもらえたら嬉しい」っていう
ごくごく個人的で他愛のない気持ちでしか無いんだろな~と気づきました

そんな、しょ~もない「男の性」
単身赴任もコロナも、そんなことに気づかせてくれたのでした

嫁さんの本心は知りませんし
この先の人生がどう転がっていくのかも分かりませんが
まぁ今のところは、芳しとしましょう

ではでは











この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?