性同一性障害特例法を守る会

性同一性障害特例法の手術要件撤廃に反対する当事者の集まりです。特例法は私たち当事者にと…

性同一性障害特例法を守る会

性同一性障害特例法の手術要件撤廃に反対する当事者の集まりです。特例法は私たち当事者にとって必要な法律です。

最近の記事

トランスジェンダーと性同一性障害は無関係、私たちは共同通信社に抗議します

本投稿内容を9月21日に共同通信社へ郵送で送付しましたのでご報告いたします。送付した文書は添付の通りです。 2024年(令和6年)9月20日 性同一性障害特例法を守る会 私たちは性同一性障害特例法を守る会は、性同一性障害当事者による団体です。これまでも、マスコミが流布する「性同一性障害とトランスジェンダーの混同」について、強い抗議の意思を表明してきました。 しかしまたもや、共同通信社が配信したニュースで次のように報道されました。 記事のヘッドラインに当たる「心と体の性

    • 「性同一性」とはなにか?

      美山みどり そもそも「性同一性」って何?性同一性障害(GID)は、gender identity disorder の訳語ですから、キーになるのは「gender identity」という単語です。これは「性同一性」とか「性自認」という訳語で定着しています。しかし、 と、法務省のような「公式見解」を述べる必要がある官公庁でも定義されています(法務省HPではこの文言が現在消えています。詳しい事情は女性スペースを守る会の note https://note.com/sws_jp

      • 日本精神神経学会への要望書

         以下、今年の2月に日本精神神経学会へ出した要望書になります。  日本精神神経学会はその下に「性別不合に関する委員会」を設け、「性別不合に関する診断と治療のガイドライン」を策定する重要な役割を果たす学会です。性同一性障害特例法の改正論議にも「医療に何ができるか?」「医療は何をすべきか?」が重要なポイントとなります。私たち性同一性障害(性別不合)当事者としても、その動向に注目し、私たちの意見を反映するように働きかけています。しかし、この要望に直接答えることなく、8月21日に「性

        • 特例法改正論議について、当事者として外してほしくないポイント

          性同一性障害特例法を守る会 美山 みどり 昨年の最高裁判決によって、性同一性障害特例法の不妊要件の違憲判断が出たことによって、特例法の改正論議が始まりつつあります。私たちは当事者としての立場から、この議論自体にいくつかの注文を付けたいと思っております。私たちがまさにこの特例法の当事者であり、私たちの声を無視したいかなる改正も望みません。 しかし、当事者の間での特例法に対する意見はさまざまです。また性同一性障害と戸籍性別の変更の間には、人権や法律では解決しない重大な問題もい

        トランスジェンダーと性同一性障害は無関係、私たちは共同通信社に抗議します

          西日本新聞社説「戸籍の性別変更 手術の必要がない法律に」(2024年7月21日付) に抗議する

          2024年7月23日 性同一性障害特例法を守る会  去年10月の最高裁での「不妊要件」の違憲判断に続き、その決定で差し戻しされた広島高裁で、一切の性器手術をしていないこの申立人の性別変更を認める判断が出てしまいました。この件については今まで私たち「性同一性障害特例法を守る会」は、まさにこの性同一性障害特例法によって手術によって戸籍性別を変えてきた当事者の立場から、この決定を批判してきました。  おそらく多くの国民・マスコミの方々は「恩恵があるはずの当事者がなぜ、条件を緩め

          西日本新聞社説「戸籍の性別変更 手術の必要がない法律に」(2024年7月21日付) に抗議する

          広島高裁差戻審決定を批判する

          性同一性障害特例法を守る会 美山 みどり またもやおかしな司法判断がなされてしまいました。 とはいえ、これは昨年の最高裁での特例法手術要件の不妊要件の違憲判断を受けて、広島高裁での差戻審の決定ですから「もう一つの手術要件である外観要件は、どうなるのか?」と私たちも注視してきた裁判なのですが… ある意味「逃げた」決定になります。 さすがに「外観要件は違憲である」という判断まではしません(「違憲の疑いがある」とは言っています)が、性ホルモンによる治療を通じて、男性器が委縮

          広島高裁差戻審決定を批判する

          凍結精子をめぐる最高裁判断について

          美山みどり また最高裁が国民感情からズレた、ヘンな判断を下してしまいました。 私たちの抱える性同一性障害という問題も、広く見れば「性と生殖をめぐる医療」から発する問題の一つだともいえましょう。性ホルモンと外科手術によって、ある程度条件が揃えば見た目上、生物学的性別とは逆の性別として社会的生活が営めるようになった、という医学的「進歩」から、私たちの問題が「社会問題」になってきた、という側面はあるのです。 科学の進歩によって提供されるものが、そのまま社会にとって有益だとする

          凍結精子をめぐる最高裁判断について

          立憲民主党の特例法改正案を糾弾する

           2024年6月11日、立憲民主党は「GID特例法改正法案」を衆院に提出しました。  私たちはGID当事者であり、まさにその当事者者として、立憲民主党のこの手術要件を不妊要件(第四号)外観要件(第五号)ともに全廃する法案を強く批判し、撤回を要求します。  去年の最高裁判決で、手術要件の一部(不妊要件)が違憲と判断されましたから、改正をタイムテーブルに乗せること自体は政治家の役割であるとはいえましょう。しかし、この特例法とは、まさに「手術要件ありき」で作られた法律です。手術

          立憲民主党の特例法改正案を糾弾する

          自民党「女性を守る議連」の会合に参加しました。

           2024年6月13日、自民党有志議員でつくる「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)において、「女性の安全・安心の確保を図るための立法の骨子案」をまとめるための会合に参加いたしました。  私たち「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」(略称・女性スペースを守る連絡会)からは連絡会世話役 滝本太郎、「女性スペースを守る会」から一名、「性同一性障害特例法を守る会」浅利進、「平等社会実現の会」織田道子、「利他利他有興会」から一名の

          自民党「女性を守る議連」の会合に参加しました。

          書評:針間克己医師「エビデンス重視のジェンダー医療を」(月刊正論7月号)

          美山みどり 産経新聞社発行の月刊誌「月刊正論」の上で、針間克己医師による文章が発表されました。 針間医師といえば、精神科医として2003年性同一性障害特例法を主導した一人であり、特例法による戸籍性別変更のための診断書を一番たくさん書いた医師としても知られる名実ともに「性同一性障害の権威」です。 その針間先生の発言は、現場に携わる医師としての率直な意見であり、特例法についての「現実」を当事者以外で一番よく知る立場として、特例法の改正論議にも強い影響を持つことでしょう。私た

          書評:針間克己医師「エビデンス重視のジェンダー医療を」(月刊正論7月号)

          日本GI(性別不合)学会のトランス医療についての再度の質問状

           性同一性障害特例法を守る会は、日本GI(性別不合)学会へ理事長宛てで再度、質問状を送付しましたことを以下にご報告します。  今回は、理事長以外の学会の責任あるお立場であり、かつGI医療を担う医師である先生方にも送付させていただきました。  これまで私たちが旧GID(性同一性障害)学会へ送付した1/19要望書、3/16回答願いも同封しております。 記 2024年(令和6年)6月9日 日本GI(性別不合)学会   理事長 中塚幹也   殿 性同一性障害特例法を守る会 代

          日本GI(性別不合)学会のトランス医療についての再度の質問状

          6/3(月) 国会議員・地方議員向けオンライン勉強会を開催します。

          6月3日月曜の夜8時~議員のための公開ZOOM講座 LGBT理解増進法・女性スぺース問題についての勉強会を行います。  対象は国会議員・地方議員・各市町村首長。立候補予定者の方もご参加いただけます。  Zoomでのオンライン勉強会となり、参加費は無料となります。 今回も当事者の生の声を届けるため、美山みどりも講師として講演します。 【登壇予定】 武蔵大学社会学部教授 千田有紀 性同一性障害特例法を守る会 美山みどり 平等社会実現の会代表 織田道子 性暴力被害者の会 郡司真

          6/3(月) 国会議員・地方議員向けオンライン勉強会を開催します。

          書評 A.シュライアー著「トランスジェンダーになりたい少女たち」

          美山みどり 今世の中で一番ホットな本の書評です。 書評というものの性質上、この文書は私美山みどり個人の見解です。もちろん会のメンバーにはまず読んでいただいておりますが、あくまで美山個人の責任の発言としてお読みください。 本書の立ち位置もちろん、この本がLGBT活動家や偽りの「人権派」によるキャンセルの嵐に晒されていることは言うまでもありません。いちGID当事者として、手術を受け戸籍を変更した立場としても、当然このようなキャンセルに抗議し、言論の自由・出版の自由を守る立場で

          書評 A.シュライアー著「トランスジェンダーになりたい少女たち」

          GID当事者のホンネ

          性同一性障害特例法を守る会 美山みどり 昨2023年夏からの署名サイトVoiceでの「最高裁判所にあっては、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の「性別適合手術の要件」につき違憲判決を下さないよう求め、各政党にあっては、この要件を外す法案を提出しないように求めます。」に私たちの団体も率先して加わり、皆さまからの熱い支持の署名とメッセージを頂いたことに感謝しております。 皆さま、本当にありがとうございました。 https://voice.charity/event

          院内集会を終えて

          性同一性障害特例法を守る会 代表 美山みどり  今までも国会議員の先生方に陳情などでお話をさせていただく機会はありましたが、改めて「院内集会」と言われるような大掛かりなイベントでお話させていただくとなると、重大な責任も感じて気を引き締めないと..という思いで一杯いっぱいになります。  報道のためマスコミの方や、それ以外の市民の皆さまのご参加をお迎えしつつ、どれほどの議員の先生方に来ていただけるか、などと不安にもなりつつも、いろいろと発表準備をしながら当日を迎えます。  会

          GID(性同一性障害)学会への要望書(1/19)に対する回答を、私たちは求めます

           性同一性障害特例法を守る会は、GID(性同一性障害)学会の理事長宛に要望書の回答願いを出しましたことを以下にご報告します。 記 2024年(令和6年)3月15日 GID(性同一性障害)学会 理事長 中塚幹也   殿 性同一性障害特例法を守る会 代表 美山 みどり  去る2024年1月19日付で、貴学会宛に私たちは要望書をお送りしました。 私たちは貴学会所属の先生方にお世話になっている立場なのですが、それゆえに私たちの本当の想いと現状に関する意見を改めて貴学会にお知

          GID(性同一性障害)学会への要望書(1/19)に対する回答を、私たちは求めます